年頭挨拶
「日本の食料基地」の北海道農業・農村地域に甚大な影響を及ぼす国際貿易協定に反対する
北海道農民連盟 委員長 西原 正行
令和2年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
昨年を振り返りますと、北海道は春先からの強風・高温・乾燥や地域的な集中豪雨により一部被害が出たものの、米や畑作物、酪農畜産物など多くの農作物が豊作基調の一年となりました。
こうしたなか、本連盟が運動の重点課題としている国際貿易交渉ですが、日米貿易協定交渉が昨年4月15日より始まりましたが、わずか5カ月間の交渉により最終合意に至ったことは、牛肉セーフガードの発動基準数量など多くの問題を抱えている中にあって断じて許しがたいものです。農業者は交渉結果への危機感とは相いれない状況であり、まさにその思いを私たちは政府に対して届けていかなければなりません。また、トランプ大統領はこれからの交渉において農業分野も含むと発言していることから、今後の交渉次第では、再交渉によって更なる農産品の関税撤廃・削減や米の無税枠の設定などが懸念されます。このため、国民の生活の根本や産業構造が大きく変わることのないよう、国際貿易交渉に対して厳しい目を持ち続けて、言うべきことはしっかりと声を上げ運動を展開していきます。
また、今後も国民の命と暮らし、「日本の食料基地」の北海道農業・農村地域に甚大な影響を及ぼす国際貿易協定に反対するとともに、持続可能な農業・農村政策を確立する「真の農政改革」実現に向けて邁進していきます。
最後になりますが、今年が実りある一年であり、皆さまとともに健やかに過ごせますことを心よりご祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。
(見出しは編集部)