長崎報告会
訪中の学びと平和への思い
若者訪中団員 村田 咲花
9月10日、長崎県において8月14日から19日に実施された訪中団の報告会がオンライン配信を併用して開催された。当日は、現地で約30人が参加し、オンラインでも中国の関係者をはじめ、県外団員や随行員など多くの方々が見守る中で進行された。長崎からは7人が訪中団に参加し、それぞれが担当した訪問地について詳細な報告と率直な感想を共有し、歴史認識と平和に向けた友好のあり方を考える貴重な機会となった。
第七三一部隊罪証陳列館で感じた「語り継ぐ責任」
私は第七三一部隊罪証陳列館の報告を担当した。現地では、当時の資料や犠牲者の証言に触れる中で、加害の歴史を正面から見つめることの重さと、その記憶を語り継ぐ責任を強く感じた。展示の一つひとつが人間の尊厳を問いかけ、過去の悲劇を再び繰り返さないために、何を学び、どう伝えていくべきかを深く考えさせられた。報告の際は、現地での学びや感じた思いを、実際に訪れたことのない方にも伝わるよう、自分の言葉で丁寧に発表した。
報告後には、参加者から多くの質問や感想が寄せられた。一人ひとりが私たちの発表に真摯なコメントをくださり、一方的な報告ではなく、互いに思いを交わしながら、会場全体で訪中団の意義と平和への願いを共有できたことが印象に残っている。
また、今回の訪中の機会をいただいた中国大使館をはじめ、多方面で支えてくださった関係者の皆さまに、心より感謝申し上げたい。多くの方々の協力があったからこそ、現地での学びや交流が実現し、このような報告会につなげることができた。
今回の訪中と報告会を通して、過去を学ぶことは未来をつくる行動につながると感じた。若い世代の一人として、この経験や知識を次の活動へと生かし、歴史を正しく理解し、対話を重ねていくこと、また草の根の交流が友好と平和への道であると信じて頑張っていきたい。
