米作りの横綱・新潟が立ち上がった!
県内6地区からトラクター8台、軽トラ35台で220人余
新潟県の農家ら220人が6月14日、「新潟百姓一揆」のトラクターデモを行った。あいにくの雨の中、「未来の子どもに国産残そう」「小○百姓一揆」などののぼり旗を掲げたトラクター8台、軽トラ35台に徒歩220人余のデモが続いた。
主催したのは新潟百姓一揆実行委員会。県内6地区からのぼり旗を掲げた軽トラックで出発し、ゴールである県中央部の長岡市の会場に農民や消費者が続々と結集した。三条市を出発した農家の橘清久さん(74)は、「米を作っても草を刈る方が金がかかる。このままでは農家はやれない」と参加を決め、仲間と軽トラック4台を走らせ途中の直売所などで窮状を訴えながら長岡市に来たと言う。新発田市で酪農と水稲を営む松縄優平さん(31)は「農業に目を向けてほしくて初めて参加した」と言う。
参加者らは「みんなで守ろう
日本のお米」「農業守ろう、農村守ろう」「新潟県は米どころ」などと唱和しながら、長岡市のショッピングモール周囲を行進。その後、まとめの集会を持った。
デモ行進後、午後3時から新潟市西蒲区の堀保夫さんの司会で集会開始。
3月30日に東京を中心に全国各地で呼応して取り組まれた「令和の百姓一揆」代表の菅野芳秀さん(山形県長井市の米農家)が駆けつけ、「日本の米作りの横綱、新潟が立ち上がった。小泉さんが米5キロをいくらで売ると騒ぎになっているが、大事なのは日本から百姓がいなくなる、村がなくなる、農産物が消えていくという日本農業の危機が迫っていること。国民の食、いのちの危機を前に食と農をどう守るか問われている。今日、米作りの横綱である新潟が立ち上がり、令和の百姓一揆の第2陣が始まった。消費者と連携して農政を根本的に変えていく気概で頑張ろう」と呼びかけた。
新潟実行委員会を代表して上越市の米農家・天明伸浩さんが、「この30年間、新潟の農家は低米価が続くなかでも歯を食いしばって頑張ってきた。新潟でも農民が減り、子どもの減少で学校は統廃合。今、米不足を理由に備蓄米だけでなく輸入米の拡大が言われている。政府は農村を破壊しようとしている。輸入米拡大になれば大規模農家もやっていけない、日本農業を破壊するものだ。大農も小農も農業で暮らせる農村を守っていきたい。人々が幸せに暮らせる新潟をつくり、未来を変えるのはここに集まった人たちだ」と訴えた。
消費者の川口ともこさんは「米価が上がって困っていますが、少し勉強して農業が大変な状況であることを知りました。値段が上がっても地元の米を買い続け応援したい。大腸がんや乳がん、アレルギーが急増、原因は食べ物。ここ数十年、自然界にない添加物などが入った加工食品の急増が原因。医師から伝統的な和食を勧められた。子どもたちのためにも日本農業を守りましょう」と呼びかけた。
南魚沼の農家、梅沢さんは「米どころ南魚沼でも農業は危機的です。政府の言う『規模拡大』一辺倒では中山間地域はやっていけない。百姓一揆を機に声を上げていく、消費者と一緒になって農政を大転換したい」と訴えた。
鶴巻純一さんが決議文を読み上げ、全員の拍手で採択された。最後に「がんばろう」を三唱、閉会となった。
今回の新潟に続き、奈良、静岡、大阪、京都、鳥取、島根、さらに山形・宮城・秋田・岩手などでも計画が進む。
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このたび「食料自給の確立を求める全国自治体議員連盟」は情報共有システムとしてnoteにページを開設(https://note.com/zikyugiren)。新潟集会の動画を掲載している。
トラクターと軽トラデモ(動画)/歩きのデモ(動画)/集会前の歌(動画)/菅野芳秀さんのあいさつ(動画)
新潟百姓一揆 決議文
米や農産物の価格は下がり続けてきました。そんな厳しい中でも、新潟の百姓は精いっぱい頑張ってきました。大農も小農も、この厳しい経営環境の中でも歯を食いしばって米や農産物を作り続けてきたのです。
そんな頑張りで守ってきた新潟の農村ですが、人口は減り続けて将来展望が開けません。農作業をやっている人々の年齢は上昇を続け、百姓の減少によって、ついに米不足になる事態になりました。さらに新潟の農村地帯の子どもたちの減少は目を覆いたくなるような状況で、あちらこちらで学校の統廃合が進んでいます。このまま進んでいけば農村の将来はどうなるのでしょうか?
この農村の厳しさの根本には、多くの百姓が農業で食っていけない現実があります。中でもこの30年間、米価は下がり続け、農産物の値段が安くされてきました。この期間には、経済効率最優先で、労働者の賃金も安く抑えられ、非正規労働者も増えて、人々の暮らしが不安定になりました。百姓も市民も暮らせない現実が、令和の米騒動を引き起こしました。
また備蓄米を21年度産まで71万 トン放出しますが、本来の備蓄の目的を全く無視した政策です。これが秋の米価の下落に続けば大変です。
経済効率最優先ではなく、「命と繫がる農業・人々の暮らし」を優先した社会を作ることを目指して、今日米どころ新潟で『令和の百姓一揆』を起こします。新潟の地から、農民も市民も共に安心して暮らせる社会を作る運動を起こそうではありませんか!
島根県でも「一揆」の準備が進む
7月13日集会とデモ行進
主催:鳥取令和の百姓一揆 実行委員会
連絡先:鎌谷一也(農事法人組合八頭船岡農場代表 090・
4651・5789)
呼びかけ人代表の鎌谷一也さんはFacebookで次のように呼びかけています。
「鳥取県県民、農家と消費者、全農鳥取と鳥取県生協が、両者にとって価格はどうあるべきか、地域の農業発展と暮らしの安定や豊かさに向け、どう提携するか、検討されています。米の価格問題にも、地産地消で風穴を開けていきたいものです。集会では、全農鳥取本部長、生協理事長の登壇、若手農家の登壇、さらにキャベツや新米の予約券も準備します。課題は深刻ですが、元気に楽しく大胆にやりたいと思います。ぜひ、参加の輪を広げてください」