集会アピール
日中戦争回避 国交正常化の原点に戻ろう
岸田首相は今年4月の「日米共同声明」で中国を「脅威」と決めつけ、日米軍事一体化で戦争準備を加速させています。
台湾「総統」就任式で頼氏は「台湾は独立主権国家」と主張し、「独立」をより鮮明にさせました。日本から過去最大31人の国会議員が参列しました。エマニュエル米駐日大使は就任式直前に沖縄県の先島地方を訪問、「中国と一戦を交える覚悟」を唱えた糸数・与那国町長らを激励しています。
当然、中国は反発し、緊張が高まっています。
こんにち、世界は大きく変化しています。米欧が主導する世界から、中国・グローバルサウスと呼ばれる新興諸国・途上国が経済的に力をつけ、政治的発言力も増大させています。とりわけ中国の発展には目を見張るものがあります。ところが、岸田外交はこの動きに逆行しています。米国は自国の衰退を巻き返そうと必死です。
1972年の日中国交正常化と以降の関係進展は、東アジアと世界の状況を「戦争と敵対」から「平和と発展」へと劇的に変えました。
「日中共同声明」で日本は、侵略戦争と植民地支配の「責任を痛感し深く反省」するとともに、「台湾が中国の一部であるとする中国の立場を十分理解し、尊重」すると約束しました。この「一つの中国」の原則こそ、日中間の信頼と発展の礎です。日本はこれを守り、中国の内政である台湾問題に干渉してはなりません。
問題は、この日中関係をめぐって国会内外での議論がほとんど起きていないことです。台湾「独立」をあおる政治家、大手マスコミの危険な動きすら目立ちます。政治は何ら対応できていません。
私たちは日本政府に、日中国交正常化の原点に戻り、「一つの中国」原則を堅持し、日中関係を発展・強化する外交政策を求めます。
中国を敵視した抑止力強化一辺倒の危険な動き、日中戦争につながりかねない緊張を激化させる政策に反対します。敵基地攻撃ミサイルなどの軍備増強に反対し、「専守防衛」原則と憲法第9条を堅持し、平和国家路線を堅持しなければなりません。
「再び戦場にされる」危機の下、玉城デニー知事を先頭に、沖縄では中国との平和外交を進める県民運動が発展しています。全国でこれを支え、連帯しましょう。
中国との幅広い国民的な友好交流を発展させることが重要です。とくに未来を担う青年・学生間の交流と相互理解が不可欠です。自治体、経済界、労働界、知識人、市民など、皆で日中戦争への道を阻止し、平和と発展の東アジアのために力を尽くそうではありませんか。
私たちは今日を出発点に、日中戦争を回避するための努力を強めることを決意し、各界の皆さんに共同を呼びかけます。
2024年6月17日
日中戦争回避、国交正常化の原点に戻ろう
「一つの中国」原則の堅持を求める緊急集会参加者一同