新春メッセージ 福島 みずほ

大軍拡競争を止め、外交でアジアの平和を!

社会民主党全国連合党首 福島 みずほ

 新年明けましておめでとうございます。
 まず、昨年の参院選で皆様のご支援のおかげで、社民党は全国比例の得票率2・37%を達成し、国政政党として残すことができました。また私自身の当選を勝ち取ることができました。重ねて厚く御礼申し上げます。
 日本に「平和・自由・平等・共生」の社会民主主義の政党が必要です。社民党がつくりたい社会は「弱音がはける社会」です。自己責任ではなく、政治と公共の役割が重要です。社民党がつくりたい社会は「すべての人のいのちと尊厳が守られる社会」です。税金の取り方と使い道を変え、雇用・医療・福祉・教育を大事にする社会に変えます。そして、いのちを守り、憲法と平和を守るために頑張ります。引き続き皆様のご支援をよろしくお願い致します。


 岸田政権は昨年12月16日、「敵基地攻撃能力の保持」について国家安全保障戦略・防衛計画大綱・中期防衛力整備計画という安保三文書に反映させる閣議決定を強行しました。またそのための軍事費をGDP2%へと倍増させるために、5年間で43兆円の大幅な増額と大増税を打ち出しました。岸田首相は国会での報告をする前に早速訪米し、バイデン大統領は1月13日の日米首脳会談で「同盟の現代化を進める」と大歓迎しています。これは日米の軍事一体化が新たな段階に深化するものであり、戦後の安全保障体制の大転換です。まさに憲法九条を踏みにじる行為であって、断じて認めるわけにはいきません。
 台湾有事が声高に叫ばれています。沖縄や南西諸島はミサイル基地など軍事力増強が着々と進められています。日米首脳会談に合わせたように馬毛島の基地建設が着工されました。沖縄や南西諸島を再び戦場にすることなど絶対に許せません。日本全体が戦場になるリスクもあります。平和憲法を持つ日本の役割は、戦争準備ではなく平和外交にこそ全力を尽くさなければなりません。
 一方で、国民・市民のくらしは実質賃金が下がる中、急激な物価高で困窮な生活を強いられています。そこに追い打ちをかけるように、今年の国会では介護保険の改悪や医療費の負担増など社会保障の切り下げがされようとしています。軍事費だけを聖域扱いにして増税し、くらしの予算を切り捨てる政策などまっぴらごめんです。
 今年は統一自治体選があります。また年内に衆院解散があるのではないかの声も聞こえてきます。旧統一教会の解散命令の行方や成立した被害者救済新法の実効性を確保できるのか、旧統一教会と政治の闇の歴史も解明されなければなりません。平和とくらしを破壊する大政翼賛会的な政治の状況が迫ってきています。
 今こそ社民党の出番です。「がんこに平和 くらしが一番」の声を上げてまいります。岸田政権には退場してもらおうではありませんか! ともに元気に頑張っていきましょう!