参議院議員 舟山 康江
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
再び国政にお送りいただき約1年半が経過いたしました。
当選以来、私は、国民不在の安倍一強政治を打破すべく、国会論戦を通じて問題点を追及するなど、全力を尽くしてまいりました。
しかしながら、TPPの国会承認、年金制度改革法、カジノ法、共謀罪法など、強行採決を繰り返す安倍政権の乱暴な手法により、有権者と国会の距離はますます離れるばかりであり、国民生活に不安と不満が渦巻いています。
また、南スーダンの日報隠蔽問題や森友・加計問題の発覚により、政府全体の隠蔽体質や、特定の個人が優遇される不透明な政治、政官業の癒着による利益誘導型の古い政治が露見したことも、国民の不満を一層助長させる結果を生みました。
秋の解散総選挙は、このような背景により、安倍政権に対する世論の不満が高まる中で行われたものであり、野党間の結束を強め、与党に対峙できる機軸をしっかりと示すことにより、野党の力を大きく伸ばすチャンスでもあったと思います。
しかしながら、選挙直前の希望の党と民進党との合流劇のドタバタにより、野党の結束どころか分裂を招いてしまい、安倍一強政治の継続を許してしまったばかりか、いまだに着地点が見いだせない状況に陥っていることは大変残念であり、一刻も早く現状を打開しなければなりません。
外交面に目を転じると、北朝鮮の核・ミサイル開発の進展を背景として、米国製の「イージス・アショア」の導入を安倍政権が決定しましたが、このことは対米従属の軍拡路線にさらに拍車をかけるものと断じざるを得ません。
今こそ、我々は自立した外交を取り戻し、「圧力」から「対話」へと舵を切り直すなど、様々な選択肢を考え抜いた上で、アジアの平和・友好・共生への道筋を確固たるものにしなければなりません。
間もなく通常国会が始まりますが、憲法改正問題や、アベノミクス継続の是非、TPPや日欧EPAへの対応など国民生活に直結する政策課題に対して、国会軽視の政治とならぬよう、乱暴な政治に歯止めをかけていきたいと思います。
末筆になりますが、本年も自主・平和・民主のための広範な国民連合の活動の輪がますます広がり、目指すべき社会の実現に向けた皆様の取り組みが一歩一歩着実に前進する1年となりますよう心よりご祈念申し上げます。