日朝国交正常化に尽力する金丸 信吾さんに聞く

安倍首相辞任、菅義偉新政権の成立

 私は、「日朝国交正常化」に最後まで政治生命をかけたオヤジである金丸信(元自民党副総裁)に秘書として仕え、その後もずっと「国交正常化」のために取り組んできました。そうした者として日朝問題を中心に日本の在り方、あるいは安倍政権がやってきたこと、さらに菅新政権に期待することといったことをお話ししてみたい。 “日朝国交正常化に尽力する金丸 信吾さんに聞く” の続きを読む

7年8カ月の爪痕と今後に向けて

安倍首相辞任、菅義偉新政権の成立

東京大学 鈴木 宣弘

国民の犠牲の上に一部の利益を追求

 この7年8カ月、一言でいえば、一部の利益のために農民、市民、国民が食いものにされる経済社会構造が徹底された。手法的には、「人事、カネ、恫喝」を駆使して、「見事に」正論を黙らせていった。
 種子法の廃止、農業競争力強化支援法、種苗法、漁業法、森林の2法、水道の民営化、などの一連の政策変更の一貫した理念は、間違いなく、「公的政策による制御や既存の農林漁家の営みから企業が自由に利益を追求できる環境に変えること」である。「公から民へ」「既存事業者から企業へ」が共通理念である。 “7年8カ月の爪痕と今後に向けて” の続きを読む

菅新政権の危険な1カ月

反中国同盟と国民抑圧体制

『日本の進路』編集部

 10月17日、菅義偉新政権が成立して1カ月となった。
 わずか1カ月だが、菅新政権の政治が狙うところは浮き彫りに。多国籍大企業のためのイノベーションとデジタル化促進の「改革」、中国敵視の「米日豪印同盟」推進、国内支配抑圧体制の強化。要するに、米中対立と競争激化の世界で、日米同盟で中国を敵視しアジアの覇を狙う、財界のための「強力な国家」である。携帯電話料金引き下げなど、有権者に実利がすぐ及ぶ選挙対策は抜け目ない。 “菅新政権の危険な1カ月” の続きを読む

菅義偉新政権の成立 ■ 安倍政権崩壊は必然

新しいグランドデザインが求められている

『日本の進路』編集部

 9月16日、国会で菅義偉首相が選出され、新政権が発足した。
 7年8カ月に及ぶ安倍政権は、首相が政権を投げ出して崩壊した。全国の自民党員による党員投票すらなしの総裁選出であった。公明党は、節操もなく今回も連立で政権に加わった。菅新首相と関係が深いといわれる日本維新の会は、事実上の与党である。 “菅義偉新政権の成立 ■ 安倍政権崩壊は必然” の続きを読む

米海兵隊の戦略転換と日本の防衛・安全保障

日本の立ち位置をどう選択するか?

国際地政学研究所(IGIJ)理事長 柳澤 協二

 今年の3月、「米海兵隊兵力デザイン2030」が議会に報告されました。海軍・海兵隊が戦略・編成を替えようとしている背景に、中国に対する米国の軍事的優位に陰りが見えてきたことがあります。インド太平洋軍のレベルでも、対中国の戦い方として「集中から分散」という方向を志向しています。こうした米国の戦略転換は、日本の防衛政策にも大きなインパクトを与えることになると思います。
 辺野古への米海兵隊普天間基地代替施設の建設も、海兵隊の戦略・配備の変更に左右されます。また、陸上イージス計画の断念と「敵基地攻撃論」についても、グアムのミサイル防衛と長距離精密打撃力に重点が置かれようとしている米軍の新戦略のなかで、日本の役割を大きく変える可能性をはらんでいます。 “米海兵隊の戦略転換と日本の防衛・安全保障” の続きを読む

わが国は再び近隣諸国の脅威となってはならない

「敵基地攻撃能力」は戦後の反省と「非軍事」路線からの根本的転換

自主・平和・民主のための広範な国民連合

 安倍政権は、コロナ感染症対策さえ満足でないにもかかわらず、「敵基地攻撃能力保有」の新たな安全保障政策の検討に入った。
 自民党の提言は、「憲法の範囲内で、国際法を遵守しつつ、専守防衛の考え方の下」という条件をつけてはいる。だが、どう取り繕っても実態を変えることはできない。
 わが国の自衛隊という軍隊が、米軍とともに相手国領域内に攻め込む軍事力を保有する。日本は明らかに一線を越える。 “わが国は再び近隣諸国の脅威となってはならない” の続きを読む

コロナ第1波を検証し今後に備える ■ コロナ差別があぶり出したもの

差別が根差す社会に生きる人すべてが「当事者」であるという認識と行動

公益財団法人反差別
人権研究所みえ 常務理事兼事務局長
松村 元樹

三重県で何が起こったのか?

 三重県では、4月に松阪市の中華料理店が新型コロナに関するデマのターゲットになりました。「コロナが出た」「店の周りは気をつけた方がよい」「従業員が感染している」などのデマがSNSで拡散され、予約がすべてキャンセルになり、店には、「感染者が店にいるのか」などの電話が相次ぎました。昼の時間帯の来客は、30人~40人あったのに10人程度まで減ったのです。 “コロナ第1波を検証し今後に備える ■ コロナ差別があぶり出したもの” の続きを読む

コロナ第2波が目の前 ■ 課題を考える

民族や国籍で差別することなく支援すべき

参議院議員 徳永 エリ

あまりに場当たり的な政府の対応

 厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症に 1月31日時点のQ&Aで、「中国国内では、ヒトからヒトへの感染は認められるものの、ヒトからヒトへの感染の程度は明らかではありません。過剰に心配する事なく、風邪やインフルエンザと同様に、まずは咳エチケットや手洗い等の感染症対策を行う事が重要です」と、危機感のない見解を示していた。 コロナ第2波が目の前 ■ 課題を考える” の続きを読む

コロナ第2波が目の前 ■ 課題を考える

真の政治家とはこうした危機の時に動けるか

国の難局、地方の難局に腹をくくって立ち向かうということ

Save Okinawa Project代表
玉城 研太朗
(沖縄県医師会理事・那覇市医師会理事・那覇西クリニック診療部長)

 「卯の花の 匂う垣根に 時鳥 早も来鳴きて 忍音もらす
 夏は来ぬ」

 1896年に発表された、佐佐木信綱作詞、小山作之助作曲の日本の唱歌「夏は来ぬ」。
 わたくしはこの曲がとっても好きだ。長い冬が終わり、卯の花が咲き乱れ、ホトトギスが鳴く、いよいよ夏がやってきた、と何というのでしょうか、弾けんばかりの夏の爽快感が見事に歌われており、心躍らされるそんな歌ではないだろうか? 沖縄県に長く厳しい冬などないが、いよいよ梅雨も明け、まっつぁおな空と照り付ける太陽、エメラルドグリーンの海を眺め、わたくしはとある会議の前に沖縄県恩納村にある谷茶前の浜公園に立ち寄り、この歌を聴きながら、ここ数カ月の出来事、沖縄県が日本全国があるいは世界中が立ち向かって闘ってきた「COVID-19」のことを思い返していた。 コロナ第2波が目の前 ■ 課題を考える” の続きを読む

コロナ第2波と大災害に備えを

安全保障とは国民の命と安全を守ること

「日本の進路」編集部

 75年目の8月15日がやってくる。アジアで何千万の人びとの命を奪い、日本人も何百万人が命を落とした日本のアジア侵略戦争と太平洋戦争。そして沖縄地上戦と米軍の原爆投下による広島・長崎の惨禍。莫大な犠牲の上に今日の日本がある。
 コロナ禍が加速し浮き彫りにした歴史の転換点で、過去の歴史をしっかりと振り返り未来を選択しなくてはならない。戦争をしない、させない政治、何よりも国民の命を守る政治。安全保障とは国民の命と安全を守ること、そして国際の平和を守り、諸国の共生を実現し、諸国民の命を守ることだ。
 安倍首相は口を開けば、「国民の生命、安全を守る」、そのため「強い国」をつくると言う。ところが、その政権の下で、他国の攻撃によってではなく国民の命が次々と奪われている。これは人災、いわば政災だ。 “コロナ第2波と大災害に備えを” の続きを読む

[コロナ危機どう闘うか] 感染症と戦争の人類史から、ポストコロナ政治を構想する(2)

参議院議員、前滋賀県知事、
元日本環境社会学会会長 嘉田 由紀子

 コロナ対策をめぐる日本政府の対応、その日々の動きを国会議員として近くで見ながら、安倍政権のちぐはぐさを前稿で示してきた。ポイントは、これまで新型コロナウイルスは「感染率は低いが、致死率は高い」といわれ、それに合わせて「封じ込め」「社会分離」政策がとられてきた。しかし欧米各国との比較で見ると死亡率は2~3桁少なく、「感染率は高いが、致死率は低い」という病の部類になるのではないか。となると、ここまで全国の学校を3月以降休校にして、日本中に経済・社会的活動制限をした政策に正当性があったのだろうかという疑問がわく。 [コロナ危機どう闘うか] 感染症と戦争の人類史から、ポストコロナ政治を構想する(2)” の続きを読む

[コロナ危機] コロナ禍と労働者

雇用と生活を守るJAMの取り組み

JAM副書記長、組織・政策部門長 川野 英樹

未曽有の緊急事態宣言

 JAMは、機械金属産業の中小企業・ものづくり製造業を中心とした約1900単組、38万人が加盟する産業別労働組合である。
 その特徴は、何といっても中小企業単組の構成比が高いということ。300人未満の単組が85%、100人未満の単組が60%を占めており、中小企業単組の「雇用と生活の維持と確保」に焦点を当てた運動が中心とならざるを得ない。
 もう一点は、構成企業の大半が中小・サプライヤー(中小部品供給会社)であり、大幅な景気変動時には発注メーカーから一方的なキャンセルや納入停止が多発する。また、原材料調達が困難で納期遅延が発生した場合は、ペナルティー(違約金)が発生するなど、公正取引慣行の確立が主要な政策課題となっていた。 [コロナ危機] コロナ禍と労働者” の続きを読む

[コロナ危機] コロナ危機の時代をどう生きるか

武器ではなく人、子育てや教育こそ最重要

日中友好協会会長 元駐中国大使
伊藤忠商事名誉理事 丹羽 宇一郎

 新型コロナウイルスの感染拡大について、「パンドラの箱が開いた」とよく言われるが、この中から出てきた新型コロナウイルスの正体はいまだにハッキリ分からない。いわゆる「専門家」といわれる人たちが口にするのは、感染者数や亡くなった人数など、すでに終わった話ばかりで、どうなるのかは誰も言ってくれない。
 また、この新型コロナの感染拡大を防ぐために、「『3密』を避けましょう」と言われています。しかし、毎日電車通勤をしなければいけない人たちや、買い物をする人、そうしたところで働く人たちにとって、この「3密」を避けるのは大変難しいことです。
 これからは「ウィズコロナ」です。「コロナと共に」にということです。ワクチン開発の成否も分からないなかでは、新型コロナウイルスに対する免疫を高めるしかありません。そうして免疫を高めた世界でコロナと共生・共存していかざるを得ない時代が確実にきます。 [コロナ危機] コロナ危機の時代をどう生きるか” の続きを読む

[イージス・アショア撤回] 安倍首相の代案は「敵基地」先制攻撃

自主・平和へ踏み込む時

編集部

 イージス・アショア問題の核心は、どんな意味でもわが国の安全保障ではなく、安倍首相によるアメリカ(トランプ大統領と米軍需企業)のための計画だった。
 しかし今、安倍政権の財界のための対米従属政治は問題噴出、国民的な批判の高まりの中で政権は末期症状。秋田、山口の県民の抵抗を前に防衛当局と安倍政権は計画停止を余儀なくされた。
 こうして安倍政権と戦後の対米従属路線そのものの限界がまた一つあらわになった。次は、辺野古をやめさせる番だ。 [イージス・アショア撤回] 安倍首相の代案は「敵基地」先制攻撃” の続きを読む