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新春メッセージ   ■沖縄県知事

新年の抱負と決意

沖縄県知事 玉城デニー

 ハイサイ グスーヨー チューウガナビラ
 自主・平和・民主のための広範な国民連合に集う皆様には日々のたゆまぬ御活躍とご努力に対し深く敬意を表しますとともに、沖縄における諸課題へのご理解と私どもへの温かいお力添えを賜りまして、心から御礼を申し上げる次第です。


 さて、この4年余、県内の暮らしや社会情勢にとって非常に厳しい状況がいくつも重なって襲ってきました。令和元年10月正殿等火災、2年1月の豚熱の発生、コロナウイルス感染症、3年8月海底火山噴火による大量の軽石漂着など、全庁的な取り組みが相次いで求められました。県庁職員にも必死の思いで事案に当たってもらいました。ただただ、感謝の言葉しかありません。
 全国の約70%余りもの米軍基地を抱えさせられている過重な負担に比例して起こる米軍基地起因の日常的な事件・事故、騒音や環境汚染、感染拡大と防止対策に追われながらのコロナ禍からの経済回復、重要課題である子どもの貧困と県民所得向上への取り組みなどなど、県知事としての責務は想像以上に重く、厳しいものだという現実に正対することばかりでした。
 国際社会では、ロシアウクライナ侵攻という現実に驚愕し「力による現状変更」がもたらすあまりにも大きな犠牲と混乱に、悲惨な戦争を経験した沖縄から「平和のもとに協調あってこそ人類の共存・繁栄=命どぅ宝」を訴え続けることの重要性が再認識されたことも記しておかなければなりません。
 先般、第七回世界のウチナーンチュ大会が、無事に滞りなく行われました。世界のウチナーンチュの皆様との強い絆、お互いに助け合うこと、「ぬちどぅ宝~命を大切にする魂」を未来の世代へつなげ、世界中から戦争の恐怖を一日も早く取り除くことができるように、「対話と共存」を求めメッセージを発しました。
 国際社会における平和と安定を図るためには、足下からの平和的な外交、対話による緊張緩和と信頼関係の構築が不可欠であると考えています。
 令和5年は、ウィズコロナからアフターコロナへの回復を図りながら、県民参画の方向性と県勢発展のために「新・21世紀沖縄ビジョン基本計画」に沿った着実な取り組みと成長など、沖縄のポテンシャルや魅力をさらに展開・発信し、広く国内への波及となるようさらに精進したいと思います。
 「これほどまでにやりがいのある仕事は二度とない。与えられた職分にまい進していこう」という県知事としての自分自身の熱量は、多くの県民からの様々な思いや声で与えられているものなのだと、あらためて実感いたします。
 ひとりでも多くの県民が日々を笑顔で過ごされること。次世代の若い力がそれぞれの個性を発揮しながら着実に成長する希望を見いだせること。そのような手ごたえや実感などを糧とし、知事として職分の努力を続けていくこと。さらなる幾多の課題へあきらめずひるまずに全身全霊で取り組んでいくこと。
 誰一人取り残さない沖縄らしい優しい社会の実現。平和で誇りある豊かな新時代沖縄への前進。復帰50年目の「平和で豊かな沖縄の実現に向けた新たな建議書」に込められたすべての願いが必ず叶えられるよう、これからも県民とともに、ひたむきに沖縄のために精進努力を続けてまいります。
 マジュン、チバラナ、ヤーサイ~一緒に頑張って行きましょう。