沖縄が米軍支配に放置された「屈辱の日」

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サンフランシスコ講和から65年

「日米地位協定の抜本改正を求める東京集会」を開催(4月28日 東京)

 1952年のサンフランシスコ講和条約発効から65年目にあたる4月28日、「沖縄と連帯し、オスプレイ配備反対・米軍横田基地を撤去しよう 4・28 日米地位協定の抜本改正を求める東京集会」が開催された。
 この集会は14年4月に発足した「沖縄と連帯する東京集会実行委員会」(東京平和運動センター、東京全労協、広範な国民連合・東京などの団体・個人が参加)が主催し、約290人が参加した。
 開会にあたり、主催者を代表して桐田達也・東京平和運動センター事務局長(東京清掃労働組合委員長)が、朝鮮有事が煽られる緊張した情勢を踏まえて挨拶。ジャーナリストで立教大学大学院特任教授の吉田敏浩さんが「米軍優位の不平等な日米地位協定と日米合同委員会 日本の主権を侵害する『密約機関』」と題して講演した。
 つづいて各界からの発言に移り、元国連大学副学長で世界平和アピール7人委員会の武者小路公秀さん(広範な国民連合全国代表世話人)、東京全労協・大森進議長、東京交通労働組合・佐藤弘行副委員長、全水道東京水道労働組合・中川崇中央執行委員、第9次横田基地公害訴訟原告団・福本道夫団長が相次いで発言した。川平朝清・東京沖縄県人会名誉顧問などの賛同メッセージも紹介された。
 長きにわたる弾圧・勾留を解かれた沖縄平和運動センター・山城博治議長のメッセージを「沖縄の闘いと連帯する東京南部の会」の青木初子事務局長が代読し、広範な国民連合・東京世話人で実行委員会事務局の谷口滋氏が挨拶、参加者は「日米地位協定改定」のウチワを掲げて閉会した。

トランプと日米同盟強化を謳い、日本を危機にさらす安倍政権

 サンフランシスコ講和条約は、冷戦下の同盟関係をにらみ、「全面講和か単独講和か」で当時の国論を二分したが、中国、インド、インドネシア、ビルマ、ソ連等の戦争当事国が批准しないまま発効した。沖縄にとっては、その後20年もの間 米軍統治下に放置された『屈辱の日』であり、朝鮮半島出身者にとっては「サンフランシスコ講和条約国籍離脱者」として年金等の不利益を受けることになった日だ。
 戦後の日本の進路を決したサンフランシスコ講和条約から65年。安倍政権は「日米同盟の強化」を旗印とし、朝鮮半島の緊張と中国の脅威に理由に米軍と一体化した基地と軍備の強化を進め、トランプ政権のシリアへのミサイル攻撃と朝鮮への威嚇に同調して、日本にかつてない戦争直面の危機をもたらしている。危機感を持って日米関係とアジア外交を改める世論を大きくする時ではないか。
 サンフランシスコ講和条約と同時に発効した日米安保条約と日米地位協定(52年当時は「日米行政協定」)に基づき、現在31都道府県に131、約10万2千haの米軍基地、施設がある。昨年5月には、沖縄県うるま市で元海兵隊兵士の米軍属による凶悪な女性暴行殺人事件が起き、12月にはオスプレイが名護市の浅瀬に墜落する重大事故が発生したが、日米地位協定に阻まれて捜査や真相究明はかなわなかった。
 各界からは「地位協定を抜本改定すべきだ」との声が噴出、全国町村議長会の特別決議をはじめ、各地の議会からも意見書が数多く上がったが、全国で頻発する基地被害にもかかわらず、日米地位協定は60年以来ただの一度も改定されていない。全国で日米地位協定の改定を迫りうる幅広い国民運動を盛り上げていく契機として、東京での集会を開催しようと考えた。
 首都東京の5市1町にまたがる米軍横田基地は、沖縄以外で最大の在日米軍基地である。一国の首都に駐留軍司令部が置かれることなど世界に類がなく、「横田空域」により、今も首都の空では多くの旅客機が迂回を強いられている。
 実行委員会はこのような問題意識から、沖縄と東京を結び、米軍横田基地へのオスプレイ配備をにらんで4月28日に東京集会を企画した。

「沖縄情報」を発行して現地の闘いだけでなく県政の取り組みや県民生活を伝える

 実行委員会は発足以来、8号にわたり「沖縄情報」を発行してきた。徹底した報道統制もあり、沖縄の情報はなかなか正しく伝わらず、誤解も多い。労働組合活動家などのこうした声を受けて、沖縄の現地2紙が報道するニュースを編集して「沖縄情報」を作成してきた。
 集会当日に発行された「沖縄情報」では「辺野古新基地建設をめぐる沖縄県と国の攻防」として、辺野古の護岸工事着工に市民らが怒り、知事が承認撤回で闘う意思を表明していること、県民意識調査で辺野古移設「反対」61%、「賛成」23%と反対の声が根強いこと、辺野古移設の是非を問う「県民投票」が検討されていることなどの記事を紹介し、これに加えて、雇用・貧困対策が争点となったうるま市長選の模様や、「県政と県民生活」のテーマで記事を紹介した。
 翁長知事の政策の目玉であるアジア経済戦略構想を支える富川盛武氏を副知事に起用して経済・雇用政策を強化し、基地問題担当には金武町長を2期務めて基地行政に詳しく、県議の経験もある吉田勝廣氏を政策調整監に起用した県の人事を紹介し、吉田氏のインタビューも掲載。また、沖縄県の経済政策の特集記事も掲載して、県政や県民生活の現状を伝えた。労働組合活動家や私たち地方議員が基地闘争だけでなく、沖縄県の経済や暮らしを知ることは大事なことだと思う。

沖縄現地での闘いを支えるには、全国の世論を大きくすることが不可欠

 辺野古でも、高江でも米軍新基地建設を阻止するため、からだを張った国家権力との闘いが続いている。県民の多数意見は依然として「新基地建設反対」であり、翁長県政と政府との厳しい攻防が続いている。
 こうした沖縄現地での闘いを支えるためには、これを理解し支持する全国の広範な世論を絶やさず、大きくしていくことが不可欠だ。
 この日の会場は、昨年6月3日に亡くなった故玉城義和・元沖縄県議が2014年11月、翁長雄志知事の当選直後に報告集会を開いた場所だ。2年半前になる。玉城さんは「日米安保は必要だ、と言う人の中にも地位協定は見直すべきだと言う人は多い。だが地位協定を突き詰めれば安保条約に行きつくという関係だ」と語っていた。このあたりに広範な運動のヒントがあるのではないか。玉城さんはまた「沖縄の諸問題が『沖縄問題』である限り解決はない」と常々言っていた。各地を回ってそのことを訴えた玉城義和さんに応え、全国各地で日本の真の独立によって沖縄問題を解決する道を切り拓きたい。

広範な国民連合常任世話人・荒川区議会議員 斉藤ゆうこ

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