激化する「子どもの貧困」

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貧困の連鎖

 ――この朱美さんの「貧困」には、子どもの貧困の問題点が集中的に表れている。ひとり親家庭、親の非正規雇用労働問題、食事に事欠く貧困、奨学金とは名ばかりの借金問題、高校や大学の教育を受ける機会を奪われる…等々、かくして貧困が連鎖していく。
 西日本新聞「取材班」は、高校授業料無償化が始まった2010年度から5年間に、経済的理由で高校中退を余儀なくされた生徒が全国で5,385人、九州で少なくとも754人に上ること、経済的理由による長期欠席者(年間30日以上)も14年度だけで、全国で2,044人、九州で少なくとも約100人いることなども報道している。
 閣議決定された「子供の貧困対策に関する大綱」によると、高校の中退率は全世帯で1.7%だが、生活保護世帯では5.3%に上るという。
 親の貧困が、高校や大学への進学の困難、あるいは継続の困難をもたらし、子どもの教育格差を生み、「貧困の連鎖」をより悪化させている。

子ども貧困率が著しい沖縄県

 沖縄県の調査結果(沖縄子ども調査結果概要中間報告 16年1月29日)では、沖縄県の子どもの貧困率は29.9%に上る。12年時点の全国平均16.3%の約2倍、子どもの3人に1人が貧困状態に置かれていることになる。とくに、ひとり親世帯の貧困率は58.9%で、全国を4.3ポイント上回った。

グラフ1

 過去1年間に経済的な理由で食料に困窮した経験があるかとの問いに、貧困層の保護者の約5割が「あった」と回答(上図)。このうち中学2年生の貧困層の8%、小学5年生の6%が「よくあった」と答えた。両親がいる世帯が25%だったのに対し、ひとり親世帯は43%と多かった。この数字は全国調査結果の22~33%より非常に多い。
 生活の困窮からライフラインが脅かされる状況も表れた。電気や電話など料金を過去1年間に滞納した経験は電気やガス、電話などで貧困層が30%程度あった。
 全国どこでも同じで「親の貧困」が原因だが、米軍基地が地域経済発展の深刻な障害物となって、全国一の失業率、低賃金、非正規労働率が高い状況が子どもに集中的に反映しているといえる。対米従属国家の矛盾が、集中的に子どもの貧困として表れているのである。

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