愛媛において、教科書無償化問題に対する声明

3月8日、愛媛の日朝懇談会と広範な国民連合・愛媛の代表世話人阿部國夫氏、宮崎満氏、事務局の武田、賛同人の山本つとむ氏は愛媛県庁の私学文書課に出向き、以下、声明文を読み上げ、首相官邸に県からFAXして欲しいと申し入れた。
伊藤私学文書課長は、愛媛県には朝鮮学校の高等部はないので、上司には伝えるが、FAXは出来ないと応答した。その後、記者会見で声明の意図、県の対応などについて応えた。


h3. 声明
h1=. 「朝鮮学校への無償化除外策動に抗議する」声明
 報道によると今春から実施予定の高校授業料無償化法案から、朝鮮学校を省令で除外しようとする策動が明るみに出た。我々は二重の意味でこの策動に断固反対する。
 ことの発端は中井拉致問題担当相が、「日本は北朝鮮に経済制裁をしているのだから(高校無償化を)十分考えてほしい」と川端文科相に対象外とするよう要請したことである。高校授業料無償化と拉致問題はまったく関係がない。経済制裁そのものが不当であるのに、今回の策動は差別を助長し経済的圧迫を引き起こす。策動の意図は悪意に満ちたものであることが第一である。
 第二に、朝鮮学校については「(本国と)国交がなく、その教育指導内容が良く見えない中でそのような(除外の)方向性になりそうだ」という鳩山首相発言である。それは国際的にもおかしい。差別である。
そもそも朝鮮国籍の方々が多数日本で生活しているのは、戦前の強制連行、強制労働に起因するもので、ひとえに日本政府の責任で生じた事態であり、その意に反して日本に連行された朝鮮の方々の本意ではない。その在日の方々が民族の誇りと自尊心を語り伝えるために、戦後、私費で朝鮮語の学習を主とする民族教育の場として朝鮮学校を日本各地に創っていったのが始まりだと聞いている。戦前の植民地支配を反省、謝罪、補償し、ピョンヤン宣言に基づいて国交正常化の努力をするのが政府の責務であり、民族教育を温かく見守るのが当然である。それを怠ってきた責任を棚上げし、善隣友好の時流に逆行し、「敵視」「危険視」する世論を煽ることに断固反対する。在日の方々の人権と誇りを傷つけ、経済的に圧迫することに反対する。
政府は国民の期待を裏切り、本質的に自民党時代と変わらぬこの妄動を直ちに取り止めねばならない。日朝友好、日朝国交正常化を進めるよう要求する。われわれは、今後、一層、日朝友好、日朝国交正常化のために、心ある多くの広範な国民各層、県民各層とともに奮闘する。以上、声明する。
2010年3月8日
p>. 日朝懇談会(愛媛)
自主・平和・民主のための広範な国民連合・愛媛
代表世話人  ++阿部國夫、宮崎 満++

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