[パンデミックと経済危機] 観光が主産業の沖縄 「無給の休職を募る状況」

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連合沖縄 組合アンケートもとに県へ申し入れ

富川副知事に申し入れる東盛会長(右)
富川副知事に申し入れる東盛会長(右)

 県外からの観光客が1000万人を超え、観光産業は沖縄経済の中心を担ってきたが今回のコロナショックで大打撃となっている。
 連合沖縄(日本労働組合総連合会 沖縄県連合会)の東盛政行会長は3月19日、県庁に富川盛武副知事を訪ね、新型コロナウイルス感染症対策に関し、休業補償の拡充や無利子の融資などあらゆる支援策の実施や手続きを簡素化することなどを求める要請書を手渡し、県の緊急かつ強力な対策を申し入れた。
 申し入れに同席した航空連合沖縄の津覇実智彦会長は、観光客数の減少で「離島路線は飛ばすだけで赤字。無給の休職を募る状況だ」と厳しい現状を訴え、県の支援を要請した。

傘下の組合から悲痛な声が

 東盛会長は申し入れ後、次のように語った。
 7項目の要請とともに、口頭で次のように申し入れた。
 今、2020春闘で好景気に支えられた昨年度の経営状況を振り返り月例賃金の引き上げを労使間で交渉を展開している最中に、新型コロナウイルス感染が国内外で発生し、沖縄経済と働く者・生活者への影響が大きい。特に観光関連産業を中心に影響があり、連合沖縄傘下の労働組合からも悲痛な声が寄せられている。新型コロナウイルスの関係で休業されている人がきちんとした休業補償が受けられていない。こうした状況を踏まえ、要請行動を行った。国は雇用調整助成金など対策を講じるものの、地方の末端の労働者に行き届くには時差が生じる。県としてあらゆる支援策を講じ、早急に対処されたい。
 また、この助成金等の申請には就業規則等整備が必要になる。今回、中小・小規模事業者に対して労働環境の整備もあわせて、経営団体と連携して行ってほしい旨など要請した。
アンケートに出た構成組織の声
 連合沖縄は、県への申し入れに先立って10日から16日、構成組織へのアンケートを実施した。
 そこには「自宅待機期間や今後の生活保障が明確に示されていないため、不安」「新入社員の入社時期を後ろ倒しする会社もある」などの声が上がっている。

「新型コロナウイルス感染症対策」に関する要請(要旨)

日本労働組合総連合会 沖縄県連合会 会長 東盛 政行

 沖縄県は、年初から発生している豚熱への対応に加えて、全国的な「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」の策定など、緊急対応を行っている中、2月27日に政府から突然の、全国の小中学校等の一斉休校の要請があり、県内においても3月2日から臨時休校が実施され、子供や保護者、生活する者、働く者をはじめ、事業への影響が拡大し、混乱が広がっています。
 加えて、中国・韓国などからの入国制限、イベントの開催自粛、外国からの物資調達が滞るなど、マイナス要因が重なり先行きの不安が増大しています。
 こうした状況下で、観光を主産業とする沖縄県においては、国内外からの観光客数の激減、消費マインドの冷え込みなど、産業や雇用などへ大きな影響を与えており、休業や雇用不安、事業継承などの懸念が広がっています。
 つきましては、沖縄県においても、感染症対策及び子供や保護者に対する不安解消の取り組みや雇用確保を目的とした中小零細企業への支援など、速やかな対応策の策定・実施など、柔軟に進めていただきますよう要請いたします。
   記
1、県内の小中高校などは、政府の要請をふまえ臨時休校を実施していたが、新たな感染者が確認されていないため、多くの学校で授業が再開されています。再開された学校や保育所、学童保育、幼稚園などについて、消毒液やマスク等を優先的に供給するなど、感染防止対策を強化すること。
2、また、学校内で児童生徒、教職員などの感染が確認された場合や学校を利用していた者の感染が確認された場合は、保護者を含め、すべての関係者の速やかな感染検査の実施や臨時休校などのガイドラインを策定すること。
3、医療・介護施設などにおいては、項目2と同様な実施体制を確保するとともに、マスクや消毒液等が不足しないように対策を講じること。
  また、県内においてマスク製造可能な企業に対する支援策を講じること。
4、民間医療機関で検査体制を速やかに整備し、安全性を確保した適切な対策を講じるために財政措置を講じること。
5、県内における今後の感染拡大に備え、感染症指定医療機関の病床数の拡充を図るなど、早急に医療体制の構築及び搬送体制を整備すること。その際には、医師、看護師等の医療従事者の勤務体制に十分配慮すること。
6、沖縄県においては、休業を余儀なくされる従業員に対し、国の雇用調整助成金に県が独自で助成金を上乗せするなど、緊急対策を行っている。しかしながら、感染終息が見通せない状況から、雇用・事業継承の困難さが顕在化している。
  雇用・事業継承が岐路に立つ現状を認識し、さらなる県独自の財政措置の拡充を含め、国に対して助成金のもれがないように休業補償の拡充及び無利子の融資はもとより、あらゆる支援策を求めるとともに、手続きの簡素化を図ること。
7、国・県の支援策について、あらゆる媒体を通じ周知徹底を図ること。

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