2023年度沖縄全戦没者追悼式一覧

玉城デニー知事の平和宣言  ■ 2023年度沖縄全戦没者追悼式

二度と戦場にしない 沖縄県慰霊の日、参列者ら誓い

知事、平和宣言で安保3文書を批判、平和外交を対置

 

 

 沖縄県は6月23日、沖縄戦から78年目の慰霊の日を迎え、糸満市摩文仁の平和祈念公園で沖縄全戦没者追悼式が行われた。台湾有事という日米政府が振りまく脅威論を背景に、沖縄への軍事力強化、「南西シフト」が急速に進んでいる。平和宣言で戦前回帰の危機感を強調した玉城デニー知事が「二度と沖縄を戦場にしてはならない」と決意を述べ、参列者は大きな拍手で支持と誓いを表明した。
 知事は平和宣言で、昨年12月に閣議決定された国家安全保障戦略などの安保3文書が78年前の地上戦を想起させるとして、「対話による平和的外交が求められる」と政府の抑止一辺倒の軍拡政策を強く牽制した。さらに知事は「独自の地域外交を展開し、アジア太平洋地域の平和構築に貢献できるよう努めていく」と述べた。知事が平和宣言で日本政府の軍拡に抗議するのは初めて。追悼式には岸田文雄首相や衆参両院議長、関係閣僚らも参列していた。
 正午の時報に合わせ、参列者は静かに黙とうをささげた。県遺族連合会の宮城篤正会長はロシアに侵攻されるウクライナの戦況を挙げつつ「二度と戦没者遺族を出さないという信念で活動を続ける」と誓った。その後、つくば開成国際高3年の平安名秋さん(17)が平和の詩を読み上げた。

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