権利としての食料一覧

農業  関根 佳恵

多重危機を乗り越え、次の社会へ

「権利としての食料」実現に向けて

愛知学院大学経済学部教授 関根 佳恵

 

 

1 対症療法より
全身治療を

 自国第一主義の台頭、コロナ禍、ロシアとウクライナの戦争等により、グローバル化は逆回転を始めたと言われる。現行の食料・農業・農村基本法のもとになる新政策が発表された1992年から、国際情勢は確かに変化した。食料安全保障、農村の過疎化、気候変動、生物多様性の喪失、および食品安全の問題等への対応も急がれる。

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