戦争に近づかない勇気と決断
丹羽宇一郎 氏に 聞く
にわ・ういちろう 1939年、愛知県生まれ。現在、伊藤忠商事株式会社名誉理事、公益社団法人日中友好協会会長。2010年、民間出身では初の中華人民共和国特命全権大使に就任。著書多数、近著に『会社がなくなる!』(講談社現代新書)。
歴史に残る平和な50年
日本と中国が50年間、武器をとらないで、戦いをしないで平和に過ごしてきたのはまさに記念すべきことです。口でのいざこざはありましたが、武器をとって戦いをやったことがないというのは日本と中国というだけでなく、世界全体を見ても、歴史上記録に残るようなことだと思うんです。そういう意味で今年はまさに50周年記念と同時に、平和というのはこういうことなんだと、歴史に残るような平和な姿を世界に示しました。武器をとってのいざこざがないのは、日本と中国以外にないだろうと、誇りに思ってこの50周年記念を祝うべきだと思います。国民連合の皆さんがたも努力されてきたということに、大変に感慨深い思いを私はもっております。日中両国とも皆さんもぜひこれは誇りに思っていいと思うんです。