<シリーズ・日本の進路を考える>
世界の政治も経済も危機は深まり、わが国を亡国に導く対米従属の安倍政権による軍事大国化の道に代わる、危機打開の進路が切実に求められている。
本誌では、各方面の識者の方々に「日本の進路」について語ってもらい、随時掲載する。(編集部)
小出裕章(元京都大学原子炉実験所)
騙され続けた国民
日本で「原子力」といえば、多くの人は「原子力発電」を頭に描く。原子力発電は「平和利用」と言われ、人類の未来のエネルギー源を担うと言われた。それが実現できれば、電気の値段がつけられなくなるほど安く発電できるとも言われたし、厳重に安全審査をするので、大きな事故など決して起こらないと言われた。