<シリーズ・日本の進路を考える>
世界の政治も経済も危機は深まり、わが国を亡国に導く対米従属の安倍政権による軍事大国化の道に代わる、危機打開の進路が切実に求められている。
本誌では、各方面の識者の方々に「日本の進路」について語ってもらい、随時掲載する。(編集部)
日本大学総合科学研究所 教授 露木 順一
はじめに
慶応大学教授で経済学者の金子勝が現在の日本は停滞局面から衰退局面に入ったと分析している(注)。安倍政治による異次元の金融緩和はいわば麻酔薬であり眠りから覚めた後の惨憺たる有様も描写している。格差により溝が深まりとりわけ若者が排除される社会である。 続きを読む