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自主・平和・民主のための広範な国民連合
『日本の進路』地方議員版22号(2004年2月発行)

イラクへの自衛隊派遣に反対する

憲法9条の原点にたちかえって!

大阪府高槻市議 二木洋子


 アメリカによる大義なきイラクへの侵略戦争が始まって、約一年がたとうとする。この間、米英の占領にイラク人の主権回復を願うレジスタンス運動は激しくなるいっぽうである。1月23日、アメリカのCIAの大量破壊兵器調査団の責任者がついに辞任したが、これはイラクには大量破壊兵器が無かった、つまり大義がなかったことを認めたことでもある。しかし、米英軍は撤退しようともせず、占領を続けている。なぜならアメリカのイラク侵略の目的は、フセイン政権からのイラクの解放ではなく、ブッシュドクトリンに基づく、イラク・中東支配への始まりだからなのだ。
 小泉政権がイラク派兵を強行したのは、アメリカが日本に軍備費の負担を求め、それに応じたという面と、国内経済界のグローバル化による自衛隊海外派兵を求める動きにあわせたためだ。したがって、自民、公明だけでなく、民主にも改憲の動きがある。
 国際紛争は非暴力で解決すべきであるし、そのための憲法9条である。9条の解釈が次々と変えられ、イラク派兵も強行されているが、あらためて9条の原点にたちかえり、憲法違反の派兵をとめなければならないし、改憲をストップさせなければならない。
 高槻市議会では12月議会で18対16というきわどい数字ながらも、イラク派兵反対の意見書を可決した。昨年3月には「教育基本法改正に慎重審議を求める意見書」を全会一致で採択したし、一昨年6月には「住基ネット稼動に対して慎重な対応を求める意見書」をあげている。このような議会の対応ができるのは、ひとえに今まで地域の中で、人権の確立を、平和を求める運動があり、その意識が地域に根付いており、それを反映した形で議員が選出されているからである。
 イラク派兵を撤退させ、憲法改悪をさせないためには、地域で今までの運動の枠を取り除いた、大きな運動の高まりが求められている。日本国憲法のうたう国民主権、基本的人権の尊重、平和主義をもう一度心に刻み、足元の地域で、国家のためではなく、一人一人の命・人権を大切にする社会を求める人たちとともにイラク派兵反対の行動を続けていく決意である。

自衛隊のイラク派遣に関する意見書 高槻市議会