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大阪府高槻市議会
日本政府は、「イラク復興支援特別措置法」に基づき、年内にも自衛隊をイラクに派兵し、人道支援活動だけではなく、事実上の米軍への支援活動を行おうとしている。
イラクでは占領統治に反対する抵抗が続いており、米兵の犠牲者は増大の一途をたどっているばかりか、米軍支援各国の兵士にも犠牲者が生まれている。もし、この状況の中、自衛隊を派兵すれば、新たな標的になることは火を見るよりも明らかである。現地米軍の司令官さえ「全土がいまだ戦闘地域」であることを認めるほど泥沼の戦争状態にある。これは、政府が「非戦闘地域だから問題ない」と説明してきたことと矛盾する。
イラク攻撃の口実であった大量破壊兵器はいまだ発見されず、戦争の正当性が米英両国においても大きな問題となっている。また、アメリカの支援要請に対し、既にカナダ、パキスタン、インド等は「国連主導のイラク復興になっていない」として派兵を拒否している。自衛隊を派兵すれば不正な攻撃、占領を追認することになり、イラク国民の意思に反するだけでなく、「国連中心の人道的復興支援」を求める国際社会からも孤立することになる。正当性を欠いた攻撃、占領で傷ついたイラクの国民と国土の復旧・復興に必要なのは自衛隊の派兵ではない。
政府は、イラク復興に当たっての役割を医療や食糧援助、生活に必要なインフラ整備、何よりもイラク人みずからの手で民主的な選挙が実施できるための支援に限定し、性急なイラクへの自衛隊派遣の中止と自衛隊派遣計画の見直しを強く要請するものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成15年12月15日 高槻市議会