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自主・平和・民主のための広範な国民連合
『日本の進路』地方議員版13号(2001年11月発行)
国は「市町村合併特例法」を盾に、平成17年3月31日までに現在ある全国3,239市町村を1,000から800に、更には300にする「平成の大合併」を進めようとしております。
国の目的は、小規模自治体をなくし、国家財政で大きな比重を占める交付金・補助金を削減し、国の財政再建に役立てようとする意図が明確であります。
市町村は戦後半世紀を経て、地域に根ざした基礎的な地方自治体として成熟し、自らの進路の決定は自己責任のもと意思決定をする能力を十分に持っております。
地方自治の本旨に基づき、矢祭町議会は国が押しつける市町村合併には賛意できず、先人から享けた郷土「矢祭町」を21世紀に生きる子孫にそっくり引き継ぐことが、今、この時、ここに生きる私達の使命であり、将来に禍根を残す選択はすべきでないと判断いたします。
よって、矢祭町はいかなる市町村とも合併しないことを宣言します。
記
1 矢祭町は今日まで「合併」を前提とした町づくりはしてきておらず、独立独歩「自立できる町づくり」を推進する。
2 矢祭町は規模の拡大は望まず、大領土主義は決して町民の幸福にはつながらず、現状をもって維持し、木目細かな行政を推進する。
3 矢祭町は地理的にも辺境にあり、合併のもたらすマイナス点である地域間格差をもろに受け、過疎化が更に進むことは間違いなく、そのような事態は避けねばならない。
4 矢祭町における「昭和の大合併」騒動は、血の雨が降り、お互いが離反し、40年過ぎた今日でも、その痼(しこり)は解決しておらず、二度とその轍を踏んでほならない。
5 矢祭町は地域ではぐくんできた独自の歴史・文化・伝統を守り、21世紀に残れる町づくりを推進する。
6 矢祭町は、常に爪に火をともす思いで行財政の効率化に努力してきたが、更に自主財源の確保は勿論のこと、地方交付税についても、憲法で保障された地方自治の発展のための 財源保障制度であり、その堅持に努める。
以上宣言する。
平成13年10月31日 福島県東白川郡矢祭町議会