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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2002年8月号

Monthly 沖縄 2002年7月

日米安保のみえる沖縄の動き


7月2日 米軍普天間基地から発生する騒音に対し、周辺住民が訓練や夜間飛行の差し止めを求める普天間基地爆音訴訟の訴訟団結成大会が宜野湾市で開かれた。原告数二百人を目標に、今年十月の提訴を目指す。

7月3日 嘉手納基地は八月十五日に第一八航空団の遠征能力を強化する組織再編を実施すると発表。兵たん支援と機動機能を統合した「任務支援群」と航空機や機器の整備修理能力向上を図る「整備群」を新設。

7月5日 六月十六日に那覇市内で窃盗容疑で逮捕された米軍整備士が、身柄を拘束されない特権をもつ「急使」の身分証明書を所持しており即日釈放されていたことが判明。犯行時は仲間と酒を飲んでいたが「急使」は身分証明書さえ所持していれば「公務執行中」と認定される。

7月12日 国は来年九月二日に使用期限が切れる九カ所の米軍施設(地主百四人の三十万九百八十八平方メートル)について、契約拒否地主に代わって署名押印を行った。

7月16日 米軍楚辺通信所のキャンプ・ハンセン内への移設問題で、建設現場から流れ出た赤土で長浜川が汚染されていることが判明。

7月18日 全国知事会議が名護市で開かれ「日米地位協定の抜本的な見直し」を含む国政への要望を決議。

7月19日 沖縄平和運動センターと中部地区労は、米海兵隊司令部があるキャンプ・フォスターのゲート前で集会を開き、在沖米軍による本土での実弾砲撃演習の廃止を求めた。本土移転後の演習は、七月二十二日に行われる宮城・王城寺原での演習で通算二十一回目。

7月23日 日米地位協定の改定問題に取り組む自民党有志の議員連盟「日米地位協定の改定を実現し日米の真のパートナーシップを確立する会」の設立総会が開かれ、国会議員二十三人と代理二十七人が参加。

7月29日 普天間基地代替施設について、名護市辺野古沖のリーフ上に埋め立て方式の軍民共用空港を建設で、政府、県、名護市などが合意。滑走路二千メートル、約百八十四ヘクタール規模。政府は年度内にも環境アセスメントを開始。

畑に流れ弾!

7月23日 名護市数久田のパイナップル畑で農作業中の男性から約二メートルの地点に、米軍キャンプ・シュワブ演習場から発射されたとみられる銃弾が着弾。銃弾は五〇ミリ口径重機関銃「M2」と同型。現場は「レンジ10」から約四キロ離れた民間地域。M2の飛距離は最大六千五百メートル。

7月24日 県はキャンプ・シュワブ内での実弾射撃訓練の恒久的中止を在沖米海兵隊や那覇防衛施設局などに要請。県がすべての銃砲類の実弾射撃訓練中止を求める要請をしたのは初めてと県基地対策室。

7月25日 名護市議会は「レンジ10」での実弾射撃訓練の廃止と基地の整理・縮小を求める意見書、抗議決議を全会一致で可決。
・米海兵隊は流弾事件が相次ぎ八七年に中止した「レンジ10」の五〇ミリ口径機関銃訓練を、日本政府に通知せず再開していたことが判明。
・沖縄平和運動センターと北部地区労、自治労北部総支部の三団体は名護市に対し「沖縄での演習の全面廃止を日米両政府に申し入れること」などを要請。また同日夕にはキャンプ・シュワブ前で集会を開いた。

7月26日 ヘリ基地反対協は名護市に対し、演習場撤去申し入れと、米軍の名護市上空でのあらゆる飛行訓練中止などを求めるよう要請。