国民連合とは月刊「日本の進路」地方議員版討論の広場集会案内出版物案内トップ


自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2002年7月号

力を合わせて
有事三法案を廃案に


異議あり!有事法制に七千人

 六月十二日、東京・日比谷野外音楽堂で「異議あり!有事法制−平和を願う市民の力で廃案に−全国集会」が開かれた。梅雨空にもかかわらず北海道から沖縄まで全国から七千人が参加した。
 集会実行委員会を代表し、平和フォーラムの福山真劫事務局長は「これまでの運動で有事法制廃案への展望が見えてきた。最後までたたかおう」とあいさつ。
 日本弁護士連合会の松倉佳紀さんは「法的にも有事法制は許されない」と全国の弁護士が一致して行動することを表明。米軍基地を抱える沖縄からは山内徳信氏が「沖縄戦を体験したわれわれは悪法の廃案まで闘う」と訴えた。また、広島の被爆者は政府の「非核三原則見直し発言」を批判するなど、有事法制反対の訴えが続いた。
 最後に「全国から有事法制にNOを!の声を巻き起こしましょう」とアピールを採択し、国会に向けてデモ行進した。

陸海空労組など六万人集会

 六月十六日、東京・代々木公園で「STOP!有事法制全国大集会」が開かれた。有事法制に反対する陸海空二十労組や宗教者などによる実行委員会の主催。全国から約六万人が参加した。

愛媛で45団体が共同行動

 六月十四日、愛媛県松山市内で、有事関連三法案の廃案を求める集会が行われた(写真左)。県内の政党や労働組合、民主団体など四十五団体千三百人が参加。こうした共同行動は安保闘争以来三十年ぶり。
 集会では弁護士の草薙順一・実行委員長が「有事法制は憲法破壊法だ。今こそ平和への道の選択を明確にする時だ」と訴えた。最後に「戦争の被害者も加害者も拒否する」との有事法案廃案のアピールを採択。松山市内をデモ行進した。

長崎では93団体が二千人集会

 六月二日、長崎市内で「有事法制(戦争法)に反対する市民集会」が開かれた。県平和運動センターなど県内九十三団体が賛同し、約二千人が参加した。呼びかけ人の舟越耿一・長崎大学教授は「国民の犠牲の上に国家を守るのが有事法案。日本国土での戦争想定は時代錯誤だ」とあいさつした。また医療関係者や市民団体などから法案の危険性が指摘された。参加者は「被爆地長崎から廃案を訴える」アピールの採択したあと、デモ行進で市民に訴えた。

九州ブロックでは七千五百人

 有事関連法廃案を訴える「許すな有事法制!九州ブロック総決起集会」が六月九日、福岡市の須崎公園で開かれた。九州各県の平和運動センターや労組会議などの主催で、労組や市民団体など七千五百人が参加した。集会では、平和・人権・環境福岡県フォーラムの中村元気代表が「憲法に違反し、国民に戦争を強いる有事法制は断固許されない」とあいさつ。有事法案廃案と非核三原則順守を求めるアピールを採択。参加者は市内中心街をデモ行進し、有事法制反対を訴えた。

沖縄からも廃案の訴え

 「戦争はダメ!有事三法案の廃案をめざす県民大会」が六月八日、沖縄県北谷町屋内運動場で開かれた。米国の戦争に国民を引きずり込む有事法制に反対する政党、平和団体、労組など五千五百人が参加した。呼びかけ人代表の山内徳信氏は「政府は悲惨な沖縄戦体験の教訓を無視して、戦争国家にしようとしている。非核三原則見直し発言も出た。二度と戦争の加害者にも被害者にもなってはならない」とあいさつ。また辺土名朝一・北谷町長は「いざ有事になると米軍基地が集中する沖縄が攻撃対象になる。有事法制に強く反対し、平和な沖縄を願う」と政府を批判した。さらに家族六人を沖縄戦で亡くした女性が「憲法を大事にせず、なぜ戦争のための法律を作るのか」と怒りを込めて語った。最後に有事三法案廃案と日米地位協定の抜本見直しなどを求める大会決議を採択した。

全国の自治体で広がる反対決議

 六月定例議会が開かれたこの時期、有事関連三法案の撤回を求める意見書、反対する意見書、慎重審議を求める意見書が全国各地で急速に広がっている。三重県、長野県、石川県を含む百九十五自治体(六月二十七日現在)で意見書が採択された。