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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2002年5月号
広範な国民連合・埼玉は四月十九日、「地域経済を守ろう、アジアの共生の中で」と題した講演会を行った(講師は国民連合・神奈川代表世話人の竹田四郎氏)。
埼玉は、昨年全国総会までは、国の進路、外交問題を多く取り組んできたが、これからは小泉構造改革によって痛みを受けている失業者、中小商工業者など、県民各層の要求に応える広範な運動をつくっていこうと確認してきた。
倒産・失業があいつぎ景気は悪くなるばかりである。埼玉も県内倒産が二〇〇一年は八百三件で前年より九・四%も増加し、八三年の調査開始以来最高を記録した。中小企業の人たちとも、失業している人たちとも輪を広げていきたいということで、賛同人の方々だけでなく、中小企業家・自営業に呼びかけた。失業者も参加した。
竹田氏は、「アメリカの一極支配は終わりに近づいている。いつまでアメリカの景気がよいかは疑問だ。日本の企業が利益を上げているのは主にリストラや中小企業家いじめによるもので、三月危機はすぎたけれど本当に日本経済がいい方向に向かうとは思えない。また、日本の企業は株や社債で資金調達をするより銀行から借り入れる比率が高い。だが、大銀行は自分の生き残りのために中小企業に対する容赦ない切り捨てを行わざるをえない。それに対して最近では中小企業家の反撃も始まっている。例えば中小企業家同友会が企業家の側から銀行をランク付けする『金融アセスメント法』制定のために署名を集め運動している。東京・江戸川区のように信用保証協会の保障を受けられない中小企業を対象に、区が損失保障した上で融資する制度を設けるような動きも出ている。地元の信用金庫・組合を大切にして、地域から集めたお金は地域で使うという動きを作っていくことが大事である」と指摘した。
最後に、日本が国民経済を守り発展させていくためには、中国をはじめとするアジア諸国との共生が緊急な課題となっている、と話された。
会場発言ではある経営者から「具体的にどうすれば中小業者が生き残れるのか教えてほしい」という切実な質問も出た。また、韓国籍の企業家は「アジアとの共生は本当に大事だ。北朝鮮にたいして拉致疑惑を口実に国交正常化を引き延ばしているが、日本こそ何十万の朝鮮人を日本に拉致してきたではないか」という鋭い指摘もあった。
国民連合・埼玉は、これからも安保問題だけでなく、いろんな側面からアジアとの共生を訴えていきたい。また失業、倒産問題も積極的に闘っていきたいと思っている。