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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2001年11月号
九月十一日のアメリカでの事件を見て、大変なことが起きたという実感をもちました。一体なにが起こっているのか。二、三日、マスコミ情報やインターネットで情報を集めました。ブッシュ大統領の「これは戦争だ、徹底的に戦う」「テロの側につくか、われわれの側につくか」「正義の戦争だ」などの発言で、第三次世界大戦の危機感すら感じました。
埼玉では、十年前の湾岸戦争のときに様々な市民運動が連携した「埼玉市民行動」が生まれ、「湾岸戦争反対」「自衛隊海外派兵反対」などの集会やデモを展開しました。
アメリカが報復戦争を準備し、これを日本政府は支持しながら憲法を無視して自衛隊派兵をめざす。戦後の憲法や平和運動の努力が壊されようとしている。これに対して、僕らがどうするのか、十年前のような行動が必要だと思い、何人かに相談しました。NPOなど参加型の市民運動に転換した人たちの反応はあまりよくなかったんですが、とにかく行動をするために集まろうと呼びかけました。最初の集まりが九月二十日で十数人が集まりました。東京の市民運動の動きやインターネットでの情報で、「テロにも報復戦争にも反対」という議論が多かったので、そういう趣旨を提案しました。議論では、事件の背景にパレスチナ政策やグローバリゼーションなどアメリカの政策がある、誰が犯人なのか分からない、テロと呼ぶのかどうかも含めて議論になりました。最終的には「アメリカによる報復戦争反対、日本の戦争協力反対」の二点で合意して、十月八日に集会とデモをやることになりました。
九月二十四日、十月三日と実行委員会を開き準備を進めました。九月二十日以降は、分担して大宮駅や浦和駅で連日街頭活動を行いました。また、二点の合意点で呼びかけ、賛同人を集めました。これは単に十月八日の成功だけでなく、今後の全県的なネットワークという思いがありました。最終的には四百二十九人の賛同人が集まりました。
集会当日の十月八日未明に米軍のアフガン空爆が開始されました。急きょ、「空爆反対」のプラカードやチラシをつくり、早朝にはチラシを配りました。六十人程度と思っていましたが、三倍の約二百人の参加となり成功しました。チラシなどを見て参加してくれた人、十年ぶりくらいで参加してくれた人たち、日頃はあまりこういう活動をされていない方もかなり多数参加されました。教組や自治労など労働組合の参加もありました。空爆開始直後だったことで、何かしなければということで参加されたと思います。
集会では呼びかけ人の一人の遠藤牧師が「テロへの怒りは分かるが力で対応すれば報復の連鎖を起こす」と発言されました。参加者がそれぞれの思いを訴え、熱気のある集会になりました。集会後は、北浦和公園からJR浦和駅までデモ行進して、アメリカの報復戦争と日本の戦争協力の反対を訴えました。
埼玉の中で独自に取り組みを広げていく第一歩になったと思います。ブッシュ政権は長期の報復戦争になると公言しており、継続した行動が必要だと思います。いま考えている今後の取り組みは、自衛隊が出ていく可能性のある十一月中旬くらいに取り組みをしたい。また、上福岡市の人たちが十月下旬、川越市の人たちが十二月九日など地域での取り組みも計画されていますので一緒に取り組めればと思っています。(文責編集部)