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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2001年10月号
九月二十四日、東京の代々木公園で「テロにも報復戦争にも反対!市民緊急行動」が開かれ、市民団体など約千八百人が参加した。
主催者を代表して、日本消費者連盟の富山洋子氏が「いかなる理由があれテロは許せない。同時に報復戦争を準備するブッシュ政権、米国の報復戦争に応えて戦争への道を走る小泉政権も許してはならない。報復とテロの連鎖を断ち切るには、世界中の人びとが侵略や抑圧から解放され、収奪もされず、生活が保障される社会をつくる必要がある。平和憲法を生かし、テロにも報復戦争にも反対する声をさらに盛り上げよう」と訴えた。
元津田塾大教授のダクラス・ラミス氏が問題提起を行った。ラミス氏は「テロに対するブッシュ政権の反応は予測できた。アメリカの軍国主義者はベトナム戦争の敗北以来、このチャンスを待っていた。軍事費は増額され、国内の人権を抑えることができるから夢のような状態にある。この報復戦争は国家テロであり、絶対に成功しない。それができるなら、イスラエルが数十年前に成功しているはずだ。アメリカは世界規模のイスラエルになりそうだ。戦争を止めるにはアメリカ国内の反戦運動が重要であり、反対の声が増えている。アメリカ人に訴えるにはテロの悲惨さを十分理解して、その認識でアメリカの過去を考え直すようなアピールが大事だ。今後、米兵や自衛隊員に直接働きかける反戦運動が必要だ」と提起。
非核市民宣言運動・ヨコスカの新倉裕史氏は、「今回のテロ事件は、世界中で敵をつくり憎しみを拡大する政策を続けていては、どんなに武装しても安全は守れないことを実証した。空母キティホークが横須賀を出港した時、『おむすび丸』というヨットで米軍基地の水域内に入って戦争反対を訴えた。非軍事的な方法で敵を作らない政策、平和憲法の出番だ」と訴えた。
日本国際ボランティアセンターの谷山氏は「今回のテロに強い怒りを感じる。しかし、米国が報復攻撃を行えば、多くの犠牲者と難民を発生させ、新たな憎悪と反発の共感を世界中に拡大する。アメリカべったりの武力による貢献は危険であり解決にならない。大切なのはテロ事件の温床になっている貧困、差別、環境破壊、人権侵害などを根絶するために国際社会が貢献すること。資源の占有、環境破壊を加速する無規制な市場経済化にはどめをかけ、経済的弱者の生活を守ることです。また異民族、異宗教との間の対話促進が重要。世界中にいる報復戦争に反対している人たちと連帯しよう」と訴えた。
集会終了後、参加者は渋谷の街をデモ行進しながら、報復戦争に反対する声を上げた。