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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2001年8月号

Monfhly 沖縄 2001年7月

日米安保のみえる沖縄の動き


女性暴行事件へ相次ぐ抗議

7月3日 北谷町議会は「在沖米軍の集中配備を抜本的に見直すこと」などを求める抗議決議を全会一致で可決。決議は「犯罪が頻発すれば街のイメージが大きく傷つく」と、街づくりへの悪影響に危機感を表明し(1)地位協定の抜本的見直し、(2)米軍に対し夜間の外出制限措置を講じる、(3)被害者への誠意ある対応、を求めた。
 平和運動センターと中部地区労は、米空軍嘉手納基地前で抗議集会を開き約八十人が集まった。

7月5日 県議会の本会議は「在沖米空軍隊員による婦女暴行事件に関する抗議決議」と意見書を全会一致で可決。被疑者の身柄引き渡しが遅れていることを批判、「身柄を直ちに日本側に引き渡すとともに、日米地位協定を抜本的に改正すること」を要求した。
 「沖縄から基地をなくし世界の平和を求める市民連絡会」(新崎盛暉共同代表)は県庁で会見し、事件に対し「沖縄民衆自身の主体的力で現状を打開しよう」とアピール。

7月6日 容疑者米兵の身柄が日本側に引き渡され、逮捕。七月二日に逮捕状を取ってから五日目。
 沖縄弁護士会は声明を発表。声明では事件に抗議するとともに、日米両政府に対し直ちに日米地位協定の改正交渉をするよう求めた。
 県高等学校障害児学校教職員組合の第三十六回定期大会で、事件に抗議する特別決議を盛り込んだ大会宣言を採択。

7月7日 北谷町婦人連合会が同町中央公民館で緊急総決起集会「立ち上がろう女性たち」を開催(写真)し、約五百人が集まった。婦人らは事件への怒りや恐怖を訴え、米兵の司法手続きなどを定めた日米地位協定の改正を求めた。県婦人連合会の赤嶺千寿会長が基地撤去と日米安保廃棄を求める県内六地区婦連の抗議声明を読み上げた。

7月9日 県庁前広場で、「心に届け女ちの声ネットワーク」(真志喜トミ、国政美恵共同代表)などが呼びかけ県内各地から十五グループ、約五十人が参加し、「もう黙っていられない! 米兵による女性暴行事件に抗議する集会」が開催された。

7月11日 浦添市議会・米軍基地関係特別委員会のメンバーが外務省沖縄事務所と米国総領事に対し抗議行動を展開。十日の意見書、抗議決議の採択を受けたもの。前日には宜野湾、名護市、嘉手納町議会が行動。

7月12日 事件の地元の北谷町宇地原区の仲地明吉区長ら代表十四人が辺土名朝一町長を訪ね、米兵にはサンセットビーチや公共駐車場の利用を制限し、夜十時以降は外出も制限させることなどを申し入れた。
 読谷村議会は抗議決議と意見書を全会一致で可決。

7月13日 北中城村議会は事件について、日米地位協定の抜本的改定、飲酒と深夜はいかいのための夜間外出制限措置などを求める抗議決議と意見書を、全会一致で可決。
 外務省沖縄事務所が県内の日米政府機関を集めた臨時会合で、米軍側は米兵の夜間外出禁止を拒否。
 事件に抗議する集会が名護市で開かれた。基地の県内移設に反対する女性団体などの呼び掛けで、約六十人が参加。主催は「心に届け女たちの声ネットワーク」など。

7月16日 具志川市議会は抗議決議と意見書を全会一致で可決。与那城町議会も、日米地位協定の抜本的改定や米軍基地の沖縄への集中配備の見直しなどを求める抗議決議と意見書を全会一致で可決した。

7月17日 那覇市議会は抗議決議と意見書を全会一致で可決。(1)日米地位協定の抜本的改正、(2)米軍基地の一層の整理・縮小と海兵隊を含む兵力削減、(3)被害者と家族に対する謝罪と完全補償などを求めた。

7月19日 暴行容疑の米兵を起訴。
 事件について新崎盛暉さん(沖縄から基地をなくし世界の平和を求める市民連絡会代表世話人)、安里英子さん(フリージャーナリスト)、島袋宗康参院議員など約三十人が、外務省に対し事件への抗議と日米地位協定の改定を申し入れた。
 北谷町の全自治会長が辺土名朝一町長に対し、日米地位協定の改定や、米兵の民間地域への夜間立ち入り禁止などを求めた要請文を連名で手渡した。

またも米兵が事件

7月21日 沖縄市山内の駐車場で、米空軍嘉手納基地所属の米兵(22)が酔って乗用車に放火。また普天間基地所属の海兵隊員(19)が沖縄市上地の路上でバイクを壊し、ともに現行犯逮捕された。

7月24日 沖縄平和運動センターが主催する「米軍による女性暴行事件糾弾! 日米地位協定の抜本改定を求める集会」が県庁前広場で開かれ、四百人余が集まった。「これ以上女性の人権を尊厳を奪い続けることを絶対に許さない。当面、早急に地位協定の改定し、根本的解決は基地の早期撤去しかない」という決議文を採択し、デモ行進した。
 女性暴行事件を受け、宜野湾市女性団体連絡協議会が、比嘉・宜野湾市長に、トロピカルビーチへの米兵の立ち入り禁止などを求める要請を行った。

7月25日 米兵による車両放火、器物損壊事件などを受け、沖縄市議会は米兵の午前零時以降の外出禁止などを求める抗議決議と意見書を全会一致で可決した。