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イラク共和国大使館
新聞発表
2001年2月19日
2月16日、米英軍は、イスラエルと共謀して、バグダ一ドの南部を爆撃し、罪のないイラク市民を数名死亡させ、多くの負傷者を出すことによって、ブッシュ政権の侵略的本質をさらけだしました。
アメリカは、イラク領空を侵犯し、1992年以来、恒常的に繰りかえされているこの米英の空爆は、対空基地を目標にして来たと主張しています。
しかし、事実は、イラクがパレスチナ人の民族的権利を執拗に支持していることと同時に、またアメリカは、国際的に禁止されている兵器を使って罪ない市民を毎日数十人も殺りくしてアラブ人民を抑圧しているシオニスト政府の犯罪を隠すために外ならないのです。こうしたアラブ人民への抑圧にたいして米英両国は何の対応もしていません。
アメリカは同時にまた、このような空爆は、イラクの対空基地からの応戦への報復であると言っていますが、イラクの軍隊が自国の国民を守るのは、当然の権利です。そもそも、イラクは、いわゆる「飛行禁止区域」なるものを認めていません。これらの区域は、国連の承認なしに米英両国によって一方的に押し付けたものであって何らの法的根拠を持っていないからです。
こうした空襲を日常茶飯事のように行なっている米英両国は、1998年12月17日から2001年の2月14日までに、すでに29472回も軍用機を出撃させており、貯水場、病院、学校を空爆していますが、そのねらいはイラク国民を破滅しようとするものに他なりません。
アメリカは世界に向かって口でこそ『人権外交』を推進していると偽善的な宣伝をしていますが、イラクに対する野蛮で不当な経済的制裁を今なお継続しており、これまでに幼児、高齢者、女性を中心とした150万という信じられない多数の市民の死をもたらしました。
この非人道的経済制裁とともに、われわれにとって忘れてならないことは、1991年にイラクに対する侵略戦争の際に93万発の劣化ウラン弾が使用されたことです。土や水に混じった放射性物資の粒子は、イラクではかつて存在していなかった病疾を引き起こし、イラク人を今なお苦しめ続けているのです。
アメリカは崩壊しつつある制裁を再度強化しようと焦っています。それは、世界の多<の国がバグダードにその大使館を再開しはじめていること、また野蛮な経済的制裁の解除を求める声が高まっているためです。
従って、イラクの市民に対する今回の爆撃はまた、アメリカはイスラエルの犯罪的な右翼のシヤロン政権の選択を支持するというアラブ世界へのメッセージでもあります。イラクに対するジェノサイド的制裁、継続するアメリカの財政支援と後押しをえたイスラエルによるパレスチナ人の抑圧、全湾岸地域のアメリカの大規模な軍事的占領はすべて、この地域全体に反帝国主義的感情を著しく高めました。
今後、アメリカが全世界でますます大きな困難に遭遇することは確実です。アラブ諸国は言うまでもなく、ロシア、中国、フランスや他の多くの国々はアメリカの殺人的空爆を糾弾しています。アメリカでは、元司法長官のラムゼイ・クラーク氏を指導者とする国際行動センターがアメリカの幾つかの大都市でのデモなどを準備しています。
世界の自由の擁護者と自認するアメリカは、アラブ・中東、バルカン諸国、日本を含むアジアにおいて、尊大な振る舞いを繰り返しておりますが、これらのことは、世界の諸国民の間に反米感情を増大させるのに役立っているに過ぎません。
われわれは、親愛なる友人である、平和と正義を愛する日本の国民が、世界の繁栄と世界平和のために、非人道的な経済制裁を1日も早く解除させるため、また今回のアメリカの侵略行為を非難する声をより大きく上げて頂くことを期待するものです。
以上