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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2001年1月号
十一月十七日、東京都内で「出版再販を守る集い」(東京都書店組合と同青年部の主催)が開かれ約五百人が参加した。著作物再販制度の存続が、公正取引委員会で来年春をめどに結論が出されるという状況の中で開かれた集い。
主催者あいさつで萬田貴久理事長は「再販制度維持のため、六月の総選挙の際には各政党にアンケートを行った。地方自治体への要請も行っている。規制緩和を約束した日米構造協議は、市場主義に基づく暴挙だ。二十一世紀に向け、再販制度を守っていく」と決意を述べた。
山田務公取委取引企画課長、菊池明郎筑摩書房社長、下向磐分梅書店社長の三氏による再販問題パネルディスカッションが行われた。
菊池氏は「この問題は読者からの要求ではなく、経済政策から出てきた。公取委はアメリカの方ばかり顔を向けるな、と言いたい。ヨーロッパでは多くの国が再販を維持している。再販を復活させたフランスの文化相は『消費者利益とは多様な出版物を明示された価格で購入することだ』と述べたが、これに尽きる。もし再販撤廃すれば同じ本の価格がバラバラで逆に消費者は不利益をこうむる。また部数の少ない良書の出版ができなくなる。出版社の立場からも再販は維持すべき」と述べた。
下向氏は「全国同一価格という再販維持を出版物が地場産業である東京から全国に発信したい。再販が撤廃されて価格競争が激化すれば、犠牲になるのは地方の読者、書店、中小の出版社などである。出版業が地場産業である東京の影響は大きい。誰が再販廃止を求めているのか? 平成七年のアメリカからの要求が発端である。日本の文化を支える全国の書店のためにも再販制度の維持を」と訴えた。
今後の運動方針を確認した後、「日本中どこの本屋でも同じ値段で本が買える、この出版物再販制度を守る」との宣言を採択した。(文責編集部)