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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2001年1月号
ミレニアムという人類のスケジュールの切れ目の年にあたり、幾つかのスケジュール闘争(?!)の目標について提案したい。
昨二〇〇〇年は、北京プラス5で、二〇〇五年のプラス10にむけて、女性差別との闘いが全世界的に展開される。これに、国民連合としてなにかできないだろうか? するのにはまだ家父長主義がぬけきれていないのだろうか? 特に二〇〇一年は、国連の人種主義反対・差別撤廃会議が八月に南アフリカのダーバンで開かれる。この人権会議は、アフリカ諸国が国連によびかけて開かれる今世紀最初の国連会議である。この会議では、事実上女性差別とも関連づけて、ほとんどすべての差別問題が取り上げられる。しかも、特に、アフリカ諸国の主張で、植民地主義と奴隷制の歴史的背景のもとで、これらの差別について反省することになっている。歴史的に形成された差別を克服することは、日本の植民地主義侵略、「従軍慰安婦」軍事性奴隷制克服という意味で、やはり国民連合が取り上げるべき課題である。
今、石原東京都知事の「三国人:不法入国外国人」発言、森日本国首相の「神の国」発言など、日本国が批准している人種差別撤廃条約違反がまかり通っている。この日本中心人種主義を粉砕するべきである。部落差別、沖縄構造差別、アイヌ民族差別、在日コリアン差別、『不法入国』移住労働者や人身売買被害者への差別との闘いは、日米両国が右傾化するなかで、国民連合の重要課題である。
もうひとつ、バンドンプラス50がある。国連ではなにもしないが、民衆の手でなにかしようという動きがしずかに動き始めている。二〇〇五年は、バンドンでアジア・アフリカの反覇権諸国が会議してから五十年目である。いまや、反覇権は諸国民の市民参加なしには組みきれない。したがって、バンドンプラス50は民衆のバンドンであり、アジア・アフリカ・ラテンアメリカ三大陸の民衆のヘゲモニーのもとに開かれるべきであろう。米欧と一つ穴にはいってしまった日本国の国民ではあるが、われわれもアジア・アフリカ連帯運動に連なった初心にかえるべきであろう。むかし、日本のアジア・アフリカ連帯委員会が分裂してしまったため、日本人が、日本中心主義の『大アジア主義』を克服して、アジア諸国民の一員というアイデンティティを確立する機会がうしなわれてしまった。
まだ遅くはない。ミレニアムの節目に、現在日本を支配し続けている日本中心人種主義を否定するために、国連反人種主義・差別撤廃会議への日本の積極的参加を促し、またバンドンプラス50を準備すべきである。ミレニアムの第一年にあたり、国民連合のスケジュールに是非以上のことを載せていただきたい。