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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2000年8月号
「障害」をもつ人ともたない人が
共に生きる姿を映画に
ちばMDエコネット 山田晴子
一、映画づくりをしています
私たち「ちばMDエコネット」は、千葉県で「知的障害」をもつ人たちを中心に、グラウンドワーク活動をすることを目的とした小さなNPO法人です。グラウンドワークは地域住民が主体となって地域の環境(グラウンド)を自ら汗を流して(ワーク)再生創造していく活動です。私たちは、駅前のゴミ拾い、市から委託された公園の清掃、そして地元の利用されていない遊休農地を緑にかえることに取り組んできました。
荒れていた土地に、「知的障害」をもつ人たちを中心に地元の大学生や大学教授や高齢者や環境NPOの人たちが集まって、みんなでサトイモや苺を植え、ヒマワリを咲かせ、花の苗を育ててきました。一年以上になるこの歩みをカメラが追っています。二〇〇〇年一〇月完成をめざして、ドキュメンタリー映画を製作しています。
二、地域の学校で共に学びたい
私が「ちばMDエコネット」を始めたのは、二十一歳になる末息子の晶生(あきら)が「知的障害」をもって生まれたからです。どんな「障害」をもっていても共に学びたいという願いで、小中学校は地域の普通学級に通いました。さらに普通の高校で共に学びたいという願いで、親子、教師、市民が会をつくり、千葉県教育委員会と交渉を重ねました。高校の扉が少しずつ開かれ、晶生は一年浪人ののち定時制高校で学ぶことができました。同じ願いをもつ子どもたちが続き、いまの会の仲間十六人が、おもに「知的障害」をもちながら普通の高校で共に学んでいます。
息子の晶生は音楽部で打楽器の演奏をせいいっぱい楽しみ、この三月に高校を卒業しました。カメラは高校の中にも入っていきます。全日制の高校生活を過ごした江美子さんの教室での姿や文化祭、友人との語らいなど、いまどきの高校生を楽しんでいる子どもたちの姿を記録しています。
三、共に生きる実像を伝えたい
私たちは、子どもたちが高校で共に学ぶ姿や荒れ地を緑にかえていく歩みを、このまま消えさせたくないと思いました。共に生きる姿を映像にしてひとりでも多くの人に見てもらい、そのすばらしさを広めていきたいという夢を描いていました。
そんなときに、夢を共有してくれる監督とカメラマンに出会ったのです。全国では、多くの「障害」をもつ子どもたちが高校で共に学んできました。しかしその姿が映像化されるには至っていません。この映画でおそらく初めて、共に学び共に生きる実像をお伝えすることができると思います。
四、あなたの力を貸して下さい
「知的障害」をもつ私たちの子どもたちは明るく、おだやかで、いきいきしています。いっしょにいると、時間がゆったりと過ぎていきます。彼らは過去や未来に脅かされることなく、今を豊かに、ありのままに生きています。
「知的障害」をもちながらありのままに生きる若者たちと「障害」をもたない人たちが共に生きる姿は、きっと私たちの心をあたため、元気づけてくれると思います。幼いころ、日だまりで身体を寄せ合った「ひなたぼっこ」のぬくもりのように。
そんな思いで「ひなたぼっこ」という題をつけました。この映画の製作と上映に、どうか、あなたの力を貸してください。
ドキュメンタリー映画「ひなたぼっこ」(仮題)16ミリカラー
制作 特定非営利活動法人 ちばMDエコネット
代表 山田晴子 千葉県船橋市馬込町947-4
TEL&FAX 047-430-2907
事務局 千葉県船橋市夏見台1-20-18-303
TEL&FAX 047-429-3634
有限会社 記録社 中村稔/桐野直子
東京都府中市浅間町3-16-7
TEL 042-368-4230 FAX 042-368-4260
監督 桐野直子