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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』1999年4月号
タクシーの規制緩和反対に4000人が決起
運輸省は無謀な規制緩和をやめろ
3月10日、日比谷野外音楽堂で、全自交労連と私鉄総連ハイタク協議会主催による「生活危機打開、安全・信頼タクシー実現」中央決起集会が開かれた。冷たい雨が降る中、組合旗が林立し、「ストップ!無謀なタクシー規制緩和」などのゼッケンを胸に全国から4000人が結集した。
主催者団体あいさつで尾形信明・全自交労連委員長は「状況の厳しさに闘いを放棄すれば、経営側は容赦なく今以上の合理化攻撃をかけてくることは明らかだ。99春闘において積極的な闘いを展開しよう」と呼びかけた。また規制緩和問題では「運輸省はハイタクを市場原理に委ねる無謀さを十分知りながら行革の圧力に屈してタクシー規制緩和へ方向転換した。運輸省はタクシー規制緩和の方針をやめるべきだ。タクシー規制緩和反対の広範な世論を喚起しよう」と訴えた。
来賓の連合・笹森事務局長は「規制緩和にはやっていいものと、いけないものがある。タクシー規制緩和はしてはならない規制緩和だ」とあいさつ。渕上貞雄・社民党幹事長、細川律夫・民主党ハイタク政策議員懇談会会長がそれぞれ来賓あいさつ。
待鳥康博・全自交労連書記長による「規制緩和をめぐる状況報告」、各ブロック代表の「一分間リレー決意表明」のあと、「集会決議」を採択して集会は終了した。
集会後、全員が運輸省前に組合旗・ゼッケンで結集して無謀な規制緩和を訴える中で、代表が運輸省や労働省等との交渉行動を行った。
〈決意表明より〉
◆関東
いまハイタク労働者はサービス残業を余儀なくされている。もらう賃金は10万円台の低い賃金で食料を確保するのがやっとである。規制緩和の中で経営側はさらなる合理化を迫っている。われわれは生きていくために、これ以上譲ることはできない。命をかけて闘おう。
◆九州
年間平均賃金が400万円という中、九州では300万円前後という状況の中で働いている。こういう危機的状況を規制緩和論者は分かっているのかと言いたい。われわれの賃金の安定なくしてタクシーの安全・信頼はない。規制緩和は絶対に許さず最後まで闘おう。
◆宮川方男副委員長
われわれが汗水流して一生懸命働いているからタクシー産業は成り立っている。経営者はわれわれを管理しているだけだ。しかも労働時間は守らない、有休は取れない、公休も休めない、道路交通法を違反しなければ生活できない低賃金という前近代的な労務管理だ。こんな違法営業の上に、ハイタク産業が成り立っている。それを規制緩和したら、壊滅的な状況になる。どんな困難があっても、タクシーの規制緩和を断固阻止する。そして将来にわたって公共交通の役割を果たせるように、同時にそこに働く仲間が最低限人並みの労働条件を確立する。そうしてこそ初めて安全・安心の良質のサービスが保障される。われわれは今日、この怒りを運輸省に、労働省にぶつけて全力で闘っていこう。