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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』1999年1月号

日中平和友好条約締結20周年

21世紀のアジアを展望して
―日中両国の果たす役割―


 今年は1978年に日中平和友好条約が締結されから、20周年に当たる。この重要な節目の年にあたって、11月25日には、江沢民国家主席が中国の国家元首として初めて来日し、小渕首相と会談した。
 民間レベルでは、日中首脳会談直後の12月5日〜13日、槙枝元文氏などの招きで中国対外文化交流協会常務副会長の劉徳有氏が来日した。東京、神奈川、大阪、福岡で、各界の人々が共同して劉徳有氏の来日を歓迎し、「21世紀のアジアを展望して―日中両国の果たす役割―」と題して、日中平和友好条約締結20周年記念シンポジウムやフォーラム、懇談会などを盛大に催した。

【東京】

 12月6日、東京の日中友好会館において、20周年記念シンポジウムが開催された。
 シンポジウムは、紀平悌子・日本婦人有権者同盟会長、後藤田正晴・日中友好会館会長、林義郎・日中友好議員連盟会長、伏見康治・元日本学術会議会長、槙枝元文・日中技能者交流センター理事長、村岡久平・日中友好協会全国本部理事長、鷲尾悦也・日本労働組合総連合会会長、渡里杉一郎・日中経済協会会長の各氏が呼びかけたもので、国会議員、地方議員、企業家、学者、労働組合、日中友好団体など、各界の幅広い団体や個人が賛同したり、参加して開かれた。
 シンポジウムは槙枝元文氏の司会で始まり、呼びかけ人を代表して後藤田正晴氏が挨拶を行い、茅野祐子・東京都生活文化局長が青島都知事の祝辞を代読した。その後、中江要介・元中国大使と劉徳有氏が問題提起を行い、神奈川、福岡のフォーラムで問題提起者となる野田英二郎・元インド大使が補足発言した。問題提起を行った。これらを受けて会場から発言が相つぎ、活発な討論が行われた。シンポジウム後、劉徳有先生歓迎パーティが開かれた。
 
【神奈川】

 12月8日、横浜市技能文化会館において、20周年記念フォーラムが開催された。
 このフォーラムは、地方自治体の首長や国会議員など各界の賛同を得て、竹田四郎・元参議院議員らが呼びかけたもので、神奈川県、横浜市、川崎市、横須賀市の各国際交流協会、朝日、毎日、日経、サンケイ、神奈川新聞、テレビ神奈川が後援して開かれた。
 フォーラムでは、室谷千英・神奈川県副知事の挨拶の後、劉徳有氏、野田英二郎氏、高良真木・日中友好神奈川県婦人連絡会会長、金子良明・日中技術経済交流協同組合理事長が問題提起を行った。劉徳有氏は8月にテレビ朝日の「朝まで生テレビ」に出演したときの話や、郭沫若氏に随行した際のエピソードなどを交えながら、歴史認識や相互理解・相互信頼などの重要さを訴えた。金子良明氏は中国に進出している中小企業の経験を踏まえて、米中関係や日米関係に比べて日中関係をもっと強化することの重要性を訴えた。フォーラム後、劉徳有氏を囲んで懇親会が開かれた。

【大阪】

 12月9日、大阪のロイヤルホテルにおいて、劉徳有氏を囲む昼食懇談会が開かれ、木村一三・日中経済貿易センター会長、岡本知明・大阪国際平和センター理事長、嵐田万寿夫・大阪府日中友好協会評議員会議長、佐々木静子・関西法律家協会会長など各界の人々が出席した。
 木村一三氏が出席者を代表して、「江沢民氏が訪日したが、歴史認識問題など解決しなければならない問題がはっきりした。年が明けたら、民間からもっと日中友好運動を盛り上げなければならない」と挨拶した。出席者全員が自己紹介と問題意識を述べた後、劉徳有氏がスピーチを行った。
 翌日、劉徳有氏は岡本知明氏の案内で、侵略の歴史事実などが展示されているピース大阪を見学した。

【福岡】

 12月11日 、福岡県中小企業振興センターにおいて、20周年記念フォーラムが開催された。
 このフォーラムは 奥田八二・前福岡県知事、杉岡洋一・九州大学総長、盛貞人士・日本労働組合総連合会福岡県連合会会長、野口郁子・福岡市女性センター・アミカス館長、羽音豊・部落解放同盟福岡県連合会執行委員長、松本龍・福岡県日中友好協会会長、吉浦公生・福岡県日中友好協会理事長、新宮松比古・福岡県日中友好議員連盟顧問、原口久人・福岡県日中友好議員連盟会長、滝本憲二・アジアビジネスセンター社長、久保山教善・広範な国民連合福岡筆頭代表世話人の各氏が呼びかけたものである。国会議員、地方議員、企業家、学者、宗教者、労働組合、日中友好団体、自治体など、幅広い賛同を得て、福岡県、福岡市、北九州市、福岡県市長会、福岡県町村会、福岡県国際交流センター、読売、朝日、毎日、西日本新聞社の後援によって開かれた。
 呼びかけ人を代表して、奥田八二氏が開会挨拶を行った後、吉浦公生氏が来賓挨拶を行い、李建民氏・中国駐福岡総領事館領事が総領事のメッセージを代読した。続いて、野田英二郎氏、劉徳有氏が問題提起を行った。劉徳有氏は自分の福岡との関わりにふれ、郭沫若氏が九州大学で講演した際のエピソードを交えながら、日中間の諸問題と両国の役割について述べた。
 フォーラム後、劉徳有先生歓迎レセプションが開かれた。呼びかけ人を代表して新宮氏が挨拶した後、中村健・福岡県副知事、板橋元昭・福岡県議会議長、田中慎一郎・北九州大学学長、陳東得・福岡華僑総会副会長、高野玄太・佐賀県日中友好協会副理事長、呼びかけ人の滝本憲二氏がそれぞれ歓迎の言葉を述べた。沖縄の踊りも披露され、意見交換の輪が広がった。