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自主・平和・民主のための広範な国民連合
『日本の進路』地方議員版23号(2004年5月発行)

日本はイラク政策の転換を

日本政府はイラク政策の転換を

千葉県議会議員 吉川ひろし


 私達は4月20日、地方議員63名の連名で小泉首相に下記の「緊急提言書」を提出しました。 イラクで人質となり、その後解放され帰国された日本人の方々が物も言えない状況は恐ろしい。今こそ、小泉首相の政権担当者としての責任を追及し、真の民主主義を取り戻そう!

 4月29日(木・祝)船橋勤労市民センター3Fで「仕組まれたイラク戦争」の緊急学習会を開催します。講 師:阿部政雄さん、アハメッド・ナイリさん


日本政府のイラク政策の転換を求める緊急提言書
 イラクにおいて、日本人が武装した何者かによって誘拐され、自衛隊の撤退を要求されるという事件が起きました。その後、誘拐された日本人は無事に解放されましたが、根本的には何も解決されていません。
 このような事態が発生したのは、「大量破壊兵器」の存在を理由に、ブッシュ大統領がイラクに侵攻し、それを無批判に受け入れた小泉首相が自衛隊を派遣したことにあります。その「大量破壊兵器」は未だに発見されておらず、小泉首相はその説明責任を、国民に果たしていません。
 昨年3月20日から強行されたイラク攻撃で、少なくとも1万人以上のイラク人が殺されました。さらに4月7日、米軍はファルージャのモスク(礼拝堂)などを無差別的に攻撃し、多数のイラク民間人を殺害しました。ファルージャは、今や町を米軍に包囲され、「ベトナム戦争時のソンミ」と同様、市民が見境なく殺されています。これ以上米軍の非道な殺戮を許してはなりません。
 日本政府は、日本の自衛隊機C130が米軍兵や武器等を輸送している事実や、劣化ウラン弾で放射能被害が拡大している事実を国民に明らかにしていません。  
イラク人から見れば、日本の自衛隊はアメリカ軍と一体的な軍事行動を展開し、イラク人を殺傷していることになります。また、早期から小泉首相が言い続けている「テロリストに屈しないために自衛隊を撤退すべきでない」という断定的な論調が、「アメリカとともにイラクを占領する日本」を、イラクの国民に一段と印象づけました。
 昨年10月にアルカイダは、テロの標的国家としてアメリカ、イギリス、スペイン、オーストラリア、ポーランド、イタリア、そして日本の7ヶ国を挙げました。国連には191ヶ国が加盟していますが、圧倒的多数の国はテロの標的になっていません。日本政府がアメリカのイラク侵略を支持している限りテロの標的となり、政府の責任は重大です。
 一方、スペインは新政権が誕生して、イラクからの早期撤退を表明しました。さらに、タイ、ニュージーランド、ホンジュラス、エル・サルバドールもイラクからの撤退を検討しています。このように世界の流れが大きく変化しています。
 小泉首相は、これ以上尊い人命が失われることのないよう、アメリカのイラクへの軍事介入を即刻止めさせるべきです。  
 したがって、私達はアメリカのイラク侵略に反対し、小泉首相の「自衛隊撤退」という勇気ある決断と、根本的なイラク政策の転換を求めます。
2004年4月20日