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国民のみなさん
安倍政権が登場しました。安倍政権は、小泉前政権を引きつぎ、多国籍化した財界の利益を代弁して、その戦略に基づいた「改革政治」を実行しようとしています。対外的には対米従属を基本路線としながら、「主張する外交」と称して日本の政治・軍事大国化をめざしています。安倍はさっそく訪中・訪韓し、行きづまったアジア外交の打開をめざしましたが、それは基本的に財界の要求であり、同時にアメリカが進める朝鮮包囲網の形成をねらったものでした。安倍は朝鮮包囲策動で突出し、北東アジアの情勢は戦争の危険も含んで一気に緊迫しました。安倍は教育基本法改悪、憲法改悪の策動も進めています。
安倍政権が進めようとしているこの方向は、アジアの緊張を激化させ、衰退するアメリカとともに日本を没落させます。アジアとのネットワーク化が進む日本経済も、東アジアの近隣諸国と敵対し、平和を乱しては成り立ちません。財界がめざした「東アジア共同体」構想にはアメリカから横やりが入り、安倍政権の腰は定まりません。アメリカの対イラン政策に従ったため、日本はアザデガン油田の開発権を失いました。
アメリカの力に頼った安倍政権は時代錯誤で、行きづまることは必定です。すでにアメリカの支配は世界中で反発を招き、その指導力は誰が見てもわかるほどに衰えています。イラク侵略戦争は破綻し、米国民の怒りを背景にブッシュ大統領は中間選挙で大敗北し、ラムズフェルド国防長官の更迭を余儀なくされ、イラク政策や朝鮮政策の見直しを迫られています。アメリカが進め、安倍が突出した朝鮮包囲の5カ国連携は、早くもバラバラになりつつあります。
いまこそ、もう一つの道に切りかえる時です。それは、対米従属から脱却して自主外交を確立し、過去の植民地支配と侵略を反省・謝罪し、アジアの近隣諸国が共に繁栄する平和・友好・協力の関係を打ち立てる道です。内政では、大企業偏重をやめて、国民全体の生活を優先して豊かにする、もっと内需に依存して経済を発展させる道です。
この道、「自主・平和・民主の国の進路」を実現するために、共同して大いに奮闘しようではありませんか。
日本のいたるところで、中小企業、農業、社会保障の切り捨てなど国民生活破壊の政治に怒りの声が高まっています。地方切り捨てや米軍再編押しつけに反対して、保守層を含む広範な闘いが進んでいます。
自民党のある有力者は、朝鮮問題で安倍を「虎の威を借りる狐」と手厳しく批判し、「日朝ピョンヤン宣言」の線で国交を正常化して両国間の諸問題を解決し、北東アジアの平和・安定を実現すべきだとの注目すべき意見を述べています。
私たちのこの全国総会にも、各界各層のみなさんが意見の違いを超えて参加し、闘いを報告し、連携の意思を表明してくれました。国民各層が連携して闘えばこの国の政治を希望のもてる方向へ変えることができる、私たちはそう確信しました。
私たちは、この国の進路を対米従属から「自主・平和・民主」の方向に転換するため、主義主張、立場の違いを超えて力をあわせることを強く呼びかけます。
2006年11月26日