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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2006年7月号
JAがWTO交渉で全国集会
いま世界貿易機関(WTO)の農業交渉が大きな山場を迎えている。米国は自国の農業補助金をそのままに、日本など食糧輸入国に対して大幅な関税削減を要求している。もしこれが通ればわが国の農業は大打撃を受ける。
こうした中で、六月二十三日、東京でJA全中と全国農政連の主催で「WTO農業交渉対策全国代表者集会」が開かれ、全国から二千人が参加した(写真上)。集会では、政府に対してWTOでの大幅な関税削減を断固拒否することなどを求めた。
集会では、宮田勇・JA全中会長は、政府に対して国内農業を守るために交渉の場で断固とした姿勢を訴えた。友誼団体として、市場開放で崩壊の危機にある全林連と全漁連が連帯のあいさつを行った。
決意表明では、矢木龍一・JA全青協会長が「食糧輸入国の提案は最低限度のものだ。農産物は工業製品のダシではない」と工業製品との引き替えでの妥協にくぎを刺した。
集会では、「米国などの要求する関税の大幅削減断固拒否」「各国の状況を考慮に入れない上限関税断固阻止」「地域経済や雇用に重要な役割を果たしている重要品目の十分な数の確保」「万全な国内対策の検討」などを確認し、政府に求めた。
米国産牛肉の輸入再々開へ反対行動
国民の安全を無視して米国産牛肉の輸入再々開にゴーサインを出そうとする政府に対して六月二十日、国会内で「拙速な米国産牛肉輸入とWTO農産物市場開放に反対する生産者・消費者集会」を行った。全国農民組織連絡会議、平和フォーラム、日本消費者連盟などの主催で百二十人が参加した(写真下)。
集会では、主催者団体の一つである食の安全・監視市民委員会の神山代表が「拙速な米国産牛肉輸入は食の安全を脅かすものだ」と怒りの発言。あまりにずさんな米国の牛海綿状脳症(BSE)対策への不信と不満、米国の言いなりに輸入再々開にゴーサインを出そうとする日本政府に対する怒りの発言が続き、「ブッシュとの会談の手みやげにしようとしている」などの批判が続いた。
また、WTO農業交渉に対しては、全国農民組織連絡会議の代表などが「WTO交渉でアメリカなどが主導する自由化は日本農業の崩壊につながる」などと、農産物市場開放に反対する発言が続いた。
最後に集会決議を採択し、農水省、外務省、厚労省などへ要請行動を行った。農水省前では、プラカードや横断幕を掲げ、「拙速な米国産牛肉輸入反対」「日本農業を守れ」とシュプレヒコールで訴えた。