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月刊『日本の進路』2006年6月号
地方六団体が「地方自治危機突破総決起大会」を開催
五月三十一日、全国町村議会議長会など地方六団体で構成する地方自治確立対策協議会及び地方分権推進連盟は、東京の九段会館ホールで「地方自治危機突破総決起大会」を開催した。
この総決起大会には、知事・市町村長、地方議会議長・議員など地方自治関係者約千百人が参加した。総決起大会では、山出保・全国市長会長(金沢市長)が「一方的な地方財政の大幅削減とそれを主張する関係者に対して、参集の皆様の大いなる力を結集し、断固として闘っていくことを固く誓う」と力強く決意表明を行った。
続いて、山本文男・全国町村会長(福岡県添田町長)が、(1)削減ありきの交付税見直しの断固阻止、(2)地方分権推進に関する地方の提言の実現、(3)公営企業金融公庫が果たしてきた役割・機能の確保、の三項目を柱とする「地方自治危機突破に関する緊急決議」について提案説明を行った。
次に、川股博・全国町村議会議長会長(北海道由仁町議会議長)から、1総決起大会出席者(地方六団体代表、各都道府県代表)による政府・政党関係者に対する要請行動。2都道府県ごとに地方大会等を開催する「実行運動」を提案し可決された。
最後に、国松誠・全国市議会議長会会長(藤沢市議会議長)が音頭をとり「ガンバローコール」を行い大会決議の意志一致を行った。
大会終了後、大会で決定した「実行運動」方法に基づき、地方六団体代表(各団体の会長等)は竹中平蔵総務大臣をはじめ自民党など各政党役員、各都道府県代表者(各団体の都道府県会長等)は、地元選出国会議員にそれぞれ面接・要望を行い、大会決議の実現に向けての「実行運動」を展開した。
すでにこの間の地方交付税削減により、基金を取り崩した自治体が続出しているが、さらにいま政府が進めようとしている大幅な地方交付税削減が強行されると、多くの自治体が破産し、立法化が検討されている「破産法」では、当該自治体は完全に自治権が剥奪されることになる。
多国籍企業の論理で「小さな政府」を目指す「小泉改革」と地方との矛盾はより一層激化している。
地方自治危機突破に関する緊急決議(抜粋)
政府においては、歳出・歳入一体改革の中で、「国・地方間のバランスのとれた財政再建の実現」の名の下に、一方的に地方財政の大幅な歳出削減を行おうとしている。これまで地方は市町村合併による行政組織の再編統合や職員数の削減など懸命に行財政改革に取り組み、国を上回るペースで大幅な歳出削減努力を行ってきた。このような経緯を無視した国の赤字の地方へのつけ回しは極めて問題であり看過できない。
今後、地方交付税の根拠なき大幅な削減が進められるならば、地方財政は危機的な事態に陥り、医療、福祉、教育などの住民生活に重大な影響を及ぼすだけでなく、地方自治の運営そのものが立ちゆかなくなる。
我々地方六団体は、一方的な地方交付税の削減に対しては、断固反対するとともに、国・地方を通じた一体的な行財政改革へと繋がる建設的議論を国に対して求めるものである。
平成18年度までの「三位一体の改革」は、3兆円の税源移譲が実現されたものの、本来我々が求めていた国の関与を廃止・縮小し、地方の自由度を高めるための改革からはほど遠い内容で、分権改革は未完のままである。(以下、略)