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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2006年1月号
福岡・築城
日頃、航空自衛隊築城基地(行橋市、椎田町、築城町)の騒音に悩まされている周辺住民を中心に、米軍再編・「中間報告」で嘉手納から米軍機が移駐する計画が明らかになり、行橋市、築城町、椎田町、豊津町、犀川町の各自治体で一気に危機感が高まった。
十一月十五日、椎田町の地元自治会でつくる八津田地区基地対策委員会メンバー、同町議ら十七人が防衛施設庁を訪れ、木坂慎一・同庁総括施設調査官と面会。椎田町・八野紘海助役が米軍の使用強化には「絶対に同意できない」として使用強化に反対する申し入れ書を提出した。
十八日、豊津町基地対策特別委員会(十二名)は全会一致で「反対」決議。その場で「騒音被害はますます激しくなる。今でも会話を中断しなければならないことがしばしばある。滑走路延長線上にある豊津町は他町よりも被害甚大。加えて事故、治安の悪化などが想定される。沖縄の事件の報道は氷山の一角ではないか」などの意見がでた。
二十四日、築城基地に隣接する行橋市仲津校区の住民団体代表者会議が仲津公民館であり、同基地への米軍戦闘機訓練移設に反対する方針を決めた。十二月四日、校区住民による反対総決起大会を開くことになった。
区長でつくる仲津校区基地対策協議会は十一月十七日、市から中間報告の説明を受けた。中間報告では米軍戦闘機の訓練移設のほか、緊急時における同基地の使用強化が盛り込まれており、住民の意見を広く聴こうと代表者会議を開いた。この日の会議には、区長会やPTA、老人クラブ、漁協などの代表者ら約六十人が出席。「築城基地が米軍の実質的な出撃基地になる」「米軍移設はデメリットしかない」「騒音被害が広がる」などの意見が相次ぎ、反対方針を全会一致で決め、総決起大会を開くことを確認した。
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十二月四日十三時、行橋市新田原グランド「米軍築城基地移転全体反対仲津校区民総決起大会」が開催された。この冬一番の寒さ、雨もふってきた中での集会であたが、地域住民が続々と結集した。
池田辰夫仲津校区区長会長は「米軍再編の中間報告に反対の機運がもり上がっている。校区の代表者会議(区長、子ども会、婦人会、老人会など)では絶対反対を決議し本日の反対総決起集会を開催した。以前にも、九州大学構内に米軍のジェット機が墜落、米軍が築城にくるという動きのときも反対の決起集会をした。その時は大きな反対運動がおこり、立ち消えになった。今回も米軍は一機もくるなと声を大にして中間報告を撤回させるために頑張ってまいります」と力強い挨拶を行った。
また八並・行橋市長も「絶対に容認できない。額賀防衛施設庁長官がきたとき地域住民がどれだけ苦しんできたかを説明した。住民の皆さんの気持ちをしっかりふまえて反対していく。これからも行動していく。一市四町とも絶対反対の意思である。県知事もその方向で動いていただきたいと要請している」。続いて城戸市議会議長も「額賀防衛庁長官の説明のとき同席した。一方的な話で議会への一度の挨拶もなかった」「市議会は、地元のみなさんと共同歩調をとることを約束する」と発言。
地元からは五人が意見表明。田代・婦人会会長は「米軍がくれば、爆音、治安、環境が悪化する。朝鮮戦争当時、築城に戦闘機がいてさまざまな被害を受けた。日本の警察はきちんと対応できず、女性、子供の性的被害などたくさんある。米軍は人殺し。その訓練は絶対に許せない。築城基地は戦争に直接使われた。よその国の人が殺され、傷つけられるのに反対する」「築城がねらわれれば、町の活性化もできない。平和、安全にくらせる町を望む」「米軍くるな。もっともっと大きく行橋中にも、築城、犀川、豊津の住民とも力をあわせていきましょう」と訴えた。
大会では米軍の配備反対の決議を採択し、「アメリカ軍はくるな」を三唱して終わった。
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その後、十二月八日には椎田町議会の定例会で、「在日米軍の再編計画については同意できず、築城基地使用強化に断固反対を申し入れる」との決議文を全会一致で可決した。
十六日には豊津町でも定例会終日の本会議で決議が全会一致で可決されている。築城基地の周辺一市四町の首長、議会がこぞって反対し、住民も立ち上がっている。
決議我々仲津校区民は、地域住民の意向を無視した中間報告に断固反対する。一、戦争につながる戦闘機はいらない。 一、騒音の増大と米兵の犯罪はいらない。 一、我々は、静かな生活を望む。平和な生活を望む。 一、米軍の配備に断固反対する。 右、決議する 平成十七年十二月四日 米軍築城基地移転配備絶対反対仲津校区民総決起大会 |