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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2005年9月号

各地の集会


首相の靖国参拝反対
平和遺族会が集会とデモ


 八月十五日、「小泉首相は靖国参拝の中止を アジアの平和と和解・共生めざそう」をスローガンに平和遺族会主催の集会が都内で開かれた。
 開会あいさつでキリスト教会の北川裕明氏は「戦没者遺族として、二度とアジアの人びとを敵視し、罪もない民衆を殺す戦争の悲劇をくり返してはならない。平和確立のため努力を強めよう」と決意を述べた。
 平和遺族会の西川重則事務局長が「今こそ靖国神社問題の根本解決を」と題する基調報告を行った。西川氏は、かつて軍国主義の精神的支柱の役割を担っていた靖国神社が、現在もアジア諸国に対する一連の侵略戦争を「自衛戦争であり、戦没者は英霊」などと神社内の新遊就館で訴え続けていると指摘、靖国神社の危険な役割に警鐘を鳴らした。その靖国神社への小泉首相のたび重なる参拝は「アジア戦略という近現代史をおおい隠して、軍事大国化を進める危険な動き」と首相を厳しく批判した。
 続いて進藤栄一・江戸川大学教授が「戦後六十年と日本外交のゆくえ 東アジア共同体を構想する」と題する記念講演を行った。進藤氏は、中国や韓国の「反日」デモの「異常さ」ばかり強調したり、アーミテージ・前米国国務副長官の「東アジア共同体に反対」という論調を大きく取り上げるマスコミの姿勢を批判。「日本が米国から離れ東アジア各国と共同体をつくることを妨害する」危険な世論形成と指摘した。
 集会後、参加者は靖国神社近くをデモ行進し、アジアに敵対する小泉首相の靖国参拝の中止、アジアの共生などを訴えた。


原子力空母の母港化阻止を
横須賀で二千七百人の集会


 八月十一日、「原子力空母母港化阻止神奈川集会」が横須賀市のヴェルニー公園で行われた。原子力空母の母港化を止めよう神奈川実行委員会や三浦半島地区労など三団体の共催で、県内各地から約二千七百人が参加した。
 同委員会などは、米原子力空母の横須賀母港化計画に反対し、署名活動などを展開している。主催者あいさつで原子力空母横須賀母港化を許さない全国連絡会の福山真刧事務局長は「危険な原子力空母の母港化は絶対に阻止しなければならない。今後は神奈川県だけでなく、東京や千葉県知事にも反対するよう要請しよう」と呼びかけた。また原子力空母の母港化を考える市民の会の呉東正彦共同代表・弁護士は「秋には訪米団を結成して米政府や議会に直接、思いを伝えたい」と訴えた。
 参加者は集会後、同公園から同基地前を通り、京急横須賀中央駅付近までデモ行進した。


「人間の鎖」で防衛庁を包囲
辺野古移設反対を全国に


 九月四日、在沖縄米軍基地の撤去を求めて、防衛庁を包囲する「人間の鎖」が行われ、市民団体や労働組合など七百人が参加した。
 主催は、「ヘリ基地反対協」と「命を守る会」、首都圏の「辺野古への海上基地建設・ボーリング調査を許さない実行委員会」の三団体。
 午後三時三十分、組合旗や市民団体の旗、基地撤去のスローガンを書いた横断幕を持った人びとが、防衛庁正門前の七百メートルを完全に封鎖し、シュプレヒコールにあわせて、つないだ手を上げ、包囲を確認した。
 「人間の鎖」終了後、交流集会が、文京区民センターで開かれた。
 ヘリ基地反対協の大西照雄・代表委員は、「辺野古には、本土から若者たちが結集してくれている。またマスコミが辺野古問題を黙殺する中で、若者たちがインターネットで日々の状況を世界中に発信している。感謝したい」と述べた。命を守る会の宮城保事務局長は、「ボーリング調査のために設置されたヤグラ四基が、九月二日に撤去された。防衛施設局は、台風のためといっているが再設置はさせない。実力で阻止し続ける」と固い決意を語った。
 続いて連帯の発言で行われた。平和フォーラムは、「毎年五月の沖縄平和行進に参加してきたが、今年は在日米軍再編の正念場だ。十月二十一日には、国際反戦反基地集会を日比谷公園で開催する。ぜひ参加してほしい」と呼びかけた。米陸軍第一軍団を歓迎しない会の金子豊貴男・相模原市議は、「相模原市では行政が、第一軍団司令部の座間基地移転に反対・厚木基地爆音反対で、ポスターやチラシを作り、署名活動を行っている。私たちも米国政府宛に歓迎しない葉書を送っている。米軍が居づらい環境を作りたい」と述べた。
 最後に、「基地撤去を団結がんばろう」を三唱し、集会は終了した。


米軍再編反対
米陸軍第一軍団は来るな


 八月二十七日、日本での米軍再編の要とされている「米陸軍第一軍団司令部」の、キャンプ座間移駐に反対する集会が相模原市で行われ三百人が参加。主催は、基地撤去をめざす県央共闘会議。集会後、キャンプ座間正門までデモ行進し、在日米陸軍司令官宛てに移駐反対の申し入れを行った。
県央共闘会議では、五年前から韓国の反基地住民団体などを訪問交流しているが、その訪問先である梅香里(メヒャンリ)では今年八月、米軍の射爆場が閉鎖されることになったことが報告された。