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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2005年1月号

代表世話人メッセージ

自民、民主の二大政党制を危ぐする

槙枝 元文


 新春、明けましておめでとうございます。
 複雑な社会情勢のなかで、各界、各地で広範な国民運動を組織し、推進しておられる皆さんに敬意を表します。
 昨年一年を顧みて、日本の政治は一段と保守化・右傾化を強めたように見受けます。
 財界・保守・マスコミを含めて、アメリカの共和党、民主党にならって、日本の政界を自民党と民主党による二大政党制に収れんさせようとする動き、圧力が強まっているようにみられます。
 このような圧力、マスコミの扇動にのせられて昨年の参議院選挙では、これまで社民党や共産党に投票してきた人びとのなかで、自民党から政権を奪取できるならと、民主党に投票した、という人がかなりあったのではないでしょうか。
 しかし、この道を進むなら、行き着く先は、財界の望む保守安定政治を恒久化させることに外なりません。
 なぜなら、いまの民主党の体質がふくらむにつれて、自民党から移籍してきた人びとが主導権を握る事態になってきているからです。
 私は当面、労働者や農民、中小零細の商店や中小企業の側に立つ強大な革新政党の登場を夢見ています。しかし、それには、もちろん現状の社民党ではおぼつかないでしょう。
 社民党がもしそれを望むなら、選挙に当たって議席を増やすことに努力することももちろん大切ですが、過去にこだわることなく、新社会党との合併を手始めに、かつて意見を異にして離党した人びとも含めて、自民党や民主党にあきたりない勢力を大きく結集し、財界の望む政治、対米従属の政治に対抗して、国民にもう一つの選択肢を示すことができる政党に成長することです。そのとき日本は変わります。
 日本の政治はいまなお混沌としており、小泉政権の行く先はみえません。否、小泉さん自身にもわからないのではないでしょうか。
 国民はもとより、国会の審議にさえ供されないままに、「戦場ではない」といいはって強行したイラクへの自衛隊派遣も、事故が起こらなければよいが、と心配です。
 なんとか庶民が安心して暮らせる平和な世の中でありたいものです。