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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2004年11月号

労働者を犠牲にする工場閉鎖
三菱自動車労働者支援への不当弾圧を許すな


 月刊『日本の進路』十月号で、「がんばれ!三菱労働者岡崎集会」を紹介しました。三菱自動車の意を受けた愛知県警は、この集会を準備した労働者を不当逮捕しました。
 田中さんは十月二十二日に釈放され、十一月二日に不起訴が確定。愛知県警による逮捕が不当弾圧であることは明白です。この闘いは続いています。不当逮捕への抗議文と救援カンパのお願いが寄せられたので紹介します。読者の皆さんのご支援をお願いします。

田中九思雄さんへの不当逮捕に抗議し即時釈放を求める
                     2004年10月19日 田中さんを救援する会

 10月14日早朝、愛知県警公安3課と岡崎署は、「三菱自動車岡崎工場の閉鎖問題に絡み、同社や労組を批判するポスターを電柱などに張った」として、田中九思雄さんを、岡崎市屋外広告物条例違反と軽犯罪法違反の容疑で逮捕し、6カ所を家宅捜索した。
 今回の逮捕・捜索は、3カ月以上も前の7月6日にポスターを張ったとされるもので、しかも県警の公安3課が乗り出し、豊田、名古屋、東京に及ぶ6ヵ所の家宅捜索をするなど、前例を見ない異常なものである。さらに警察は10日間の拘留延長、接見禁止という暴挙に出ている。
 これらの警察の行為は、軽犯罪法第4条「濫用の禁止」規定に明らかに違反した暴挙であり、この地方の労働運動、市民運動に対する不当な弾圧と言わざるを得ない。 
 私たちはこの不当弾圧に断固として抗議し、田中さんの即時釈放を要求するものである。

 そもそも三菱自動車岡崎工場の閉鎖問題は、リコール問題に端を発した一連の不祥事に明らかなように、経営者側の無責任、無能力による経営の失敗のすべてを、労働者の犠牲を強いることによって回避しようとするものであり、そうした経営者の責任を追及し、経営者に同調している労組を批判することは、労働者として、また組合員としての当然の権利である。
 今回の逮捕・捜索は、こうした労働者の権利を抑圧し、それを支援する運動を押さえ込み、一方的に経営者側に加担する行為であることは明らかである。
 さらに、不当逮捕された田中さんが、西三河、とりわけ豊田地区で運動の中心を担い、「TMPCWA(フィリピントヨタ労組)を支援する愛知の会」や「西三河労働者のつどい」の代表などを務め、今回の三菱自動車岡崎工場閉鎖問題についても、三菱自動車と関連企業の労働者を冷酷に切り捨てる労使の姿勢に怒りを高めていた活動家であることを考えれば、この不当弾圧の意図は、ますます明らかとなる。

 田中さんを含む地域の労働者・市民の実行委員会は、去る9月5日の「がんばれ!三菱労働者岡崎集会」を成功させ、ナショナルセンターの枠を越えて労働者の連帯の力を示すとともに、地域住民とともに闘いの継続を誓い合った。
 今回の不当弾圧は、こうした労働者・市民の闘いがさらに発展し、影響が広がるのを恐れた三菱自動車の労使や警察、公安当局の危機感のあらわれである。三菱、権力はこうした闘いが広がり、影響力をもつことを心底から恐れている。だからこそ、運動の中心の一人、田中さんを狙い撃ちして逮捕したものである。

 私たちは、今回の不当弾圧に屈することはできない。引き続き三菱自動車の理不尽なリストラ攻撃に対し、労働者と市民の連帯の輪を広げ、闘いをいっそう強めて、反撃を開始すること。それが、今回の不当弾圧に対する、私たちの決意であり、回答である。
 改めて、不当弾圧に抗議し、田中さんの即時釈放を要求すると同時に、労働者の皆さんをはじめ各界の皆さんに、田中さんに対する激励と救援活動、警察への抗議と三菱自動車のリストラ攻撃を許さない活動への参加を広く呼びかけるものである。
 田中さんを救援する会
参加団体/三菱のリストラを追及する会(幹事団体)/
       西三河労働者のつどい実行委員会/市政改革とよた市民の会
       連絡先0565−80−5323

<田中さん救援活動へのカンパのお願い>
 郵便振替口座番号 00820-2-131169  加入者名 集会実行委員会
 通信欄には「田中さんを救援する会カンパ」と入れてください。