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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2004年11月号

各地の国民連合

北海道/福岡


感銘を与えた箕輪登氏講演会
新たな出発を確認した北海道総会


 十月十一日午後一時より「かでる2・7」で、箕輪登氏の講演と広範な国民連合・北海道第二回総会が開かれました。
 渋谷澄夫世話人から主催者挨拶のあと、元郵政大臣・防衛事務次官の箕輪氏の講演が行われました。

箕輪氏「自衛隊を侵略戦争の共犯者にしてはいけない」
 以下は、講演の概要です。
 自民党のタカ派といわれるが平和が好きです。自衛隊の役割は専守防衛なのに国会議員は勉強していない、自衛隊の海外派兵はダメだと言っても誰も言うことを聞かないので訴訟を起こしました。
 アメリカが戦争の理由にした大量破壊兵器はどこにもなく、パウエルも誤りを認めました。これは侵略戦争であり、小泉首相は共犯者です。しかし自衛隊を共犯者にしてはいけない。佐藤栄作元首相は、国会で「自衛隊は違憲ではない。専守防衛が任務で外国派遣や集団防衛はしない。非核三原則は守る」と答弁しました。その通りだと思う。
 他の国は徐々に撤退している。自衛隊はどうなるのか。サマワで給水活動をやっているが、なぜ自衛隊でなければならないのか。四百億円を使う自衛隊に対し、フランスのNGOは四千万円で十倍やっています。イラク人も雇用しています。恥ずかしい限りです。またアメリカが破壊した学校や病院を直している。小泉君はブッシュの言う通りになるペットだ。
 北朝鮮に対しても圧力では問題は解決しない。経済支援など他の道がある。平和を語るのに、右も左もない。一緒に話し合おう。
 (会場からの質問に答えて)
 第二次大戦中、ドイツの侵略に対して民衆は抵抗した。アメリカは産軍一体で、イラクでのねらいは石油です。アメリカ軍によって子どもや市民が一万三千人も殺されており、抵抗するのは当たり前です。アメリカはさっさと撤退すべきです。高遠さんら三人が人質になったとき、武力集団は金銭ではなく、自衛隊の撤退を求めた。レジスタンスでしょ。
 中国やアジアの人々は、武装した自衛隊が海外に出ることに脅威を感じています。小泉首相は過去の歴史を顧みず、靖国神社に参拝しています。東南アジア諸国では、小泉首相の自衛隊派兵にブーイングをしています。サッカーの世界だけではありません。アジアの人たちの思いに小泉首相は配慮しないのです。だから訴訟を起こしたのです。
 小泉首相の支持率は上がることはないと思う。皆さん一人ひとりが平和を語り、イラク派兵反対の声を大きくすること大切です。
 箕輪氏の講演は参加者に深い感銘を与えました。なお当日集められた一万千円のカンパは、十月十二日に訴訟団の佐藤弁護士に送りました。
 ◇  ◇  ◇  ◇
 引き続き国民連合・北海道第二回総会が開催されました。太田一男代表世話人から「設立総会以来、十分な活動ができずにきた。しかし、米国追随と軍事大国化の外交、地方切り捨ての改革が進み北海道は深刻になっている中で広範な国民運動がますます必要になっている。新たな気持ちで取り組みたい」との挨拶を受け、活動方針などを議論し、採択しました。取り組みの中で多くの方々に助言をいただきながら事務局体制を整備することができました。全国からいただいたメッセージを心の糧として、総会を新たな出発にして頑張りたいと決意しています。 (北海道事務局)


小泉改革に反対する各層の連携   福岡総会
石川氏講演会「沖縄から日本の進路を問う」


 広範な国民連合・福岡の第十二回総会が十月十六日、福岡市内で開催されました。総会には百名以上が参加し、石川元平氏(宜野湾市基地対策協議会委員)の記念講演も行なわれました。今回の総会では宜野湾市への米軍ヘリ墜落事故の時の写真や集会のパネルの展示も行いました。
 開会宣言の後、議長団が選出され、久保山教善代表世話人が「国内改革や沖縄問題など日本の国益が問われている。大いに議論したい」と主催者あいさつをした後、小泉改革政治への怒りを表明する各界から四名の発言が行なわれました。
 JA福岡中央会経営局水田農業対策部部長の高武孝光氏の代理として、農民で、勝山町議の柿野氏がメッセージを代読し、さらに台風被害を受けた県内の農民の状況なども話されました。九州郵政退職者連盟福岡県連絡会副会長の澤田勝美氏からは「郵政民営化は地方切り捨てにつながり、社会のあり方が大きく変わる」と、郵政民営化に反対と小泉政権に対する批判が行なわれました。福岡県教職員組合組織部長の本村隆幸氏は義務教育費削減反対を表明しました。また、ノリの種つけの時期を迎えている有明海のノリ漁民の現状について、地元大牟田市の長谷川氏(事務局)が、漁民と懇談をしたテープの声を流しながら説明をしました。諫早湾干拓で今回もプランクトンが異常発生していることなどきびしい状況にあると漁民が切々と訴えていました。
 続いて「日本の進路を問う―沖縄県・宜野湾市から」をテーマに石川元平氏(宜野湾市基地対策委員)の記念講演が行なわれました。沖縄の戦後の歴史を振り返り、対米従属の「日米安保条約」や屈辱的な「日米地位協定」の問題などが暴露されました。また、米軍ヘリ墜落事故を受け、沖縄・宜野湾市民の闘いを紹介し、「県民の怒りは政府に向けられている。全国の国民も連携してほしい」と訴えました。講演の後質問や意見などが会場から寄せられました。
 つぎに麻生渡・福岡県知事のメッセージが紹介され、県内各自治体の首長や議長からの多数の祝電、松本龍衆議院議員、重野正敏県会議員などからの祝電が紹介され、広範な国民連合・北海道や中央のメッセージも紹介しました。この場をお借りして御礼申し上げます。
 さらに連帯あいさつ、アピールとして、在日本朝鮮人総聯合会福岡県本部副委員長の徐好植(ソ・ホシク)氏、社民党福岡県連副代表の三重野栄子氏、国民連合・佐賀から全国総会のアピールがおこなわれました。琉球アーティストの宮村みつお氏が沖縄を返せなどを唄い、平和をアピールし、会場の皆で唄いました。その後、議案提案などの総会議事が行なわれ、小泉政治に反対し、日本の進路の変革をめざす、二〇〇四年度方針や役員が決定されました。総会討論の中で、全国地方議員交流会の報告として、宮田町の副議長の中島氏が野中一二三さんの講演内容などを中心に紹介しました。
 最後に 日米地位協定の抜本的改定を求める県民アピールが採択され、閉幕しました。
 今回の総会は県内の諸階層の生活が一層苦しくなっている中で、県内での県民の闘いと幅広い連携が強調された元気のでる総会でした。
  (福岡事務局)