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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2004年8月号
新たな基地建設は許さぬ
辺野古の座り込み百日目突破
名護市辺野古では、那覇防衛施設局が新たな基地のためのボーリング調査の着手を試みた四月十九日から、反対派の住民らが辺野古漁港の通路で座り込みを始めた。座り込みは七月二十七日で百日となり、この間、調査作業は延期されている。
体調を気遣い、他の参加者が室内で休むよう勧めても「自分たちがいなくなったら(施設局が)すぐ来るさ」「暑くても大丈夫」と気丈に座り続けたオバアたちの力である。
座り込み百日目を迎えた七月二十七日、「基地建設阻止座り込み百日集会」(主催・基地の県内移設に反対する県民会議、ヘリ基地反対協議会)が辺野古漁港近くで開かれ、約五百人が参加した。
ヘリ基地反対協の安次富浩共同代表は「八年間闘い続ける辺野古のオジイ、オバア、支援者、多くの県民が基地建設を止めている。今後も暑い日差しを受けながら、日本政府が断念するまで、座り込みを続ける」と力強く訴えた。
市民団体などの代表が次々と建設阻止を訴えた。最後に、「命をかけて辺野古の海を守り、戦争のための軍事基地建設を阻止する」というアピールが採択された。
同二十七日、「命どぅ宝ネットワーク」のメンバーらは東京の防衛庁正門前で集会を開き、辺野古沖でのボーリング調査中止や移設計画の白紙撤回を訴えた。
都市型戦闘訓練施設建設に
金武町ぐるみで反対運動
辺野古の南の金武町では、米軍キャンプ・ハンセン内射撃場「レンジ4」に市街戦を想定した都市型戦闘訓練施設建設が進められている。イラクなどでの対ゲリラ訓練施設だ。これに対し、金武町では町議会での建設反対決議など、計画段階から町ぐるみの闘いを展開している。
レンジ4の射撃演習によって隣接する伊芸区では、庭で遊んでいた女児らに銃弾が命中した過去がある。流弾・飛弾による人身事故、原野火災、騒音被害など甚大な被害を受け、演習中止を再三要求してきた。
建設予定地は民間住宅地までわずか三百メートル、沖縄自動車道路まで二百五十メートルしか離れていない。この「異常さ」に対して、日本政府は「公共の安全に配慮されている」と建設を容認。
五月二十一日に開かれた建設の即時中止を求める町民大会で儀武剛町長は「静かで安全な暮らしをする権利がある」と発言。半世紀以上も続く基地被害、住民の意思を無視して強行されようとする新たな基地建設への怒りである。また、町婦人連合会会長は「至近距離から人を殺す訓練をする施設。子を持つ母親として断じて認められない」と訴えた。
町民大会からわずか五日後の五月二十六日に建設資材が入、事実上着工された。地元・伊芸区住民は、米軍キャンプ・ハンセンのゲート前で連日、抗議行動を展開している。八月八日には、那覇市内でのデモ行進や署名活動も予定されている。
政府は、住民の人権を優先し、米軍へ建設中止を迫るべきだ。