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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2004年5月号

各地の国民連合

三重


広範な国民連合・三重
第五回総会


 四月十八日、国民連合・三重の第五回総会が三重県教育文化会館で行われました。三重は代表世話人の逝去などもあり、しばらく停滞が続きました。しかし、昨年十一月の全国総会の成功を全員が精力的に支えたことで、「やればできる」という自信につながりました。二つには、全国の仲間たちの生き生きとした闘いの報告に励まされたこと。三つには、国民連合の果たす役割が再認識でき活動に確信がもてたこと。その結果、県下での活動を発展させる主体的条件が飛躍的に広がりました。
 代表世話人の山村ふささんのあいさつに続いて、この間志半ばで逝去された代表世話人の山家さんと、県世話人の田畑さんのご冥福を祈り、より一層の奮闘を誓い、議案の提案と討論が始まりました。
 地方議員からは、「強制的な市町村合併問題と合わせて、交付税や補助金の一方的な削減が地方財政を圧迫している現状が報告され、県民生活への多大な犠牲を強いていることを暴露し、その不満や要求を支持し連帯することが重要だ」。また「憲法改悪の策動は日本の将来に大きな禍根を残すことになる。何としても阻止しなくてはならない。全国で、三重県下でも警鐘を鳴らし、県民各層と連携を図りながら大きな闘いのうねりをつくりだそう」など活発な議論が行われました。そのためにも、県内での地方議員交流会を成功させることなど当面の運動方針が確認されました。あわせて、組織強化と財政基盤の整備のためにも、会員の拡大と「日本の進路」の新規購読者の獲得を図ることと新役員体制が提案され、総会議案は採択されました。
 引き続き、京都大学の本山美彦教授に記念講演「世界経済とカネの仕組み」と題して、イラク戦争の背景を世界経済の視点から語っていただきました。
 ユーロの台頭でドルの一極支配が崩れる中で、イラク原油取引をドル建てからユーロ建てに切り替えたフセインを倒すことがブッシュ政権にとって至上命題であったこと。米国経済を支えているドル還流システムが機能しなくなればドルは暴落、ドル買いで米国経済を支えている日本はいち早く米国のイラク戦争に加担せざるを得ない状況であったことなどを分かりやすく解き明かしていただきました。米国経済はもはや破たんの淵にあり、小泉内閣の異常なドル買い(支え)政策に疑問を呈し、米国からの自主独立の道を選択すべき時にきていると語り、参加者に勇気と感動を与えてくれました。
 国民連合・三重として、米国の一極支配の崩壊と世界の多極化は歴史のすう勢であり、対米追随からの脱却とアジアの共生をめざす闘いを一層強めるためにも確信がもてる総会と講演会でした。