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明けましておめでとうございます。
新しく代表世話人の一員として活動させていただくことになりました。本紙面を借りて就任の挨拶とさせていただきます。
日本が再び排他主義的・事大主義的政治への舵取りをさせないために、眼前の事象について、中身を見極めることができるように涵養力を鍛錬したいものです。「過去を見る」、「今を読む」、そして「将来を見通す目」を、です。その時、いかに行動することが必要不可欠であるかが、問われているのでは。
この一年を振り返り、次の三点を特徴点に捉えております。
まず第一は、拉致問題を巧みに利用した「日本版新保守主義」勢力が台頭し、日朝平壌宣言以降の日本政府は、米従属外交へと加速度的に陥りました(有事法制の成立、イラク特措法)。そして、イラクへの自衛隊の海外派兵(=集団的自衛権行使)です。二〇〇一年九月十一日の同時多発テロは、日本にとって大きな転換点となったと言えます。
第二は、マスメディアをうまく活用し国民の熱狂的な支持を得た政治家が増えているという状況が見受けられます。実はこの点及び第一の点は連関性を有しています。
第三は、換言すれば『戦争責任』および『戦後補償』の問題解決について放棄し、弱肉強食(機会不平等)などの道を歩み始めた政治および政治勢力が台頭して来ていることです。
二〇〇五年に自民党の「憲法草案」が国民の前に提示されます。二〇〇四年は、教育基本法の全面見直し、国民投票法の立法化など、年明け早々から自衛隊の「海外派兵」を見ることになります。自公体制も正念場を迎えるでしょう。そして参議院選挙です。対米従属・排他主義的・事大主義的思考の政治から脱却し、アジア・太平洋の国々や地域を中心にした平和外交を目指し、平和憲法を基軸とした政治、平等で人権が保障される政治(第三の勢力)が求められます。
二〇二〇年、東アジア経済圏(=東アジア共同体)形成を目指します。ASEAN(十カ国)+3(日中韓)が軸です。その基礎となる東南アジア友好協力条約に、中国・インドが加盟、日本も加盟の手続きを済ませました。だから東アジアの多国間安全保障システムへの合意形成へと展開が求められます。
いま、何が問われているか。@朝鮮半島の非核化、そして延長線上に統一国家の形成であり、A台湾問題の解決に向けた「中国は一つ」政策の堅持であり、B在沖米軍基地、とりわけ海兵隊の撤退であり、緊急な課題は海兵隊普天間飛行場の『五年以内の撤退』である。将来的には、日米安保条約を「平和友好条約」への転換です。
この間、世界の祭典もあります。二〇〇八年の北京オリンピック、二〇一〇年の上海万国博覧会である。世界平和を象徴するといわれる「この節目」を生かしたいものである。二〇〇四年を「始め年」にしたいのです。