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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2003年3月号

DON'T ATTACK IRAQ

世界600都市で1000万人以上が決起

戦争協力を許すな!
対米追随外交に反対しよう


 対米追随の戦争政策

 全世界で高揚する反戦運動、欧州などの抵抗の中で、国際的な孤立を深める米国は、イラクへの武力攻撃を容認する国連決議を提出した。
 これに対して小泉政権は「国際協調」といいつつ、実際は露骨な対米追随の戦争政策を押し進めている。日本は二月十八日、イラクの「大量破壊兵器」問題を協議する国連安保理の公開会合で、査察打ち切りと武力行使を容認する新決議を裁決するよう公然と主張した。あわせて、安保理非常任理事国のチリ、カメルーン、ギニア、メキシコなどに対して、国民の血税である政府開発援助(ODA)を見返りに米国提出の新決議案への支持を画策している。
 自民党の山崎幹事長は「新決議なしの攻撃でも米国支持」を明言している。また、公明党の冬柴幹事長はイラク戦争反対は「利敵行為」と批判、フセイン体制転覆は「世界中が支持する」と述べた。小泉政権は、徹底した対米追随の戦争政策によって、日本を世界やアジアで孤立に導く道に踏み出した。こうした背景には軍事力による世界支配をめざす米国に追随し、多国籍企業の利権を確保することを「国益」と言いくるめる小泉政権の姿がある。
 米国は、新たな国連決議なしでもイラク攻撃を明言している。英国と日本の支援を当てにしているからである。開戦となれば何百万人ものイラクの人々が犠牲となる。それだけではなく日本は、湾岸戦争の百四十億ドルの数倍の国民の血税を米国に巻き上げられることになるであろう。経済危機のもと失業や倒産に苦しむ国民生活をさらに犠牲にする。
 石油などの資源を外国に依存しなければならない日本にとっては、イラクを含めた中東諸国との友好関係を維持し、自主・平和外交をすすめることこそ「真の国益」である。
 米国のイラク攻撃に反対し、小泉政権の戦争協力に反対する世論と行動をさらに強めよう。

 各地で反対行動

 二月十五日の世界規模のイラク攻撃反対の行動に連帯する集会やデモが各地で開かれた。東京渋谷の宮下公園では「ピースアクションIN東京」が開かれ五千人が参加した。また札幌、名古屋、大阪、沖縄など全国二十カ所で集会やデモが行われた。
 二月十九日、東京・日比谷野外音楽堂で「わたしたちはイラク攻撃に反対します」(フォーラム平和・人権・環境などの主催)が行われ、労働者や市民など七千人が参加した。

 二月十六日には福岡市で、「有事法案を廃案に!イラク攻撃にNO!九州ブロック総決起集会」(平和・人権・環境福岡県フォーラムなどの主催)が開催された。国民連合・福岡も参加した五千人の参加者はデモ行進などを行った。集会では米国追随の小泉政権批判の発言が相次いだ。集会には九州各地の労働組合員だけでなく、飛び入り参加の市民の姿も目立った。運動が国民各層に拡大しつつあることを示す集会となった。

 100をこえた地方議会の反対決議

 米国のイラク攻撃反対または平和的解決を求める決議や意見書が採択された地方議会は百八に達した(二月二十六日現在)。
 採択した地方議会の一部を紹介する。〈北海道〉北海道、函館市、恵庭市、旭川市、名寄市、登別市。〈宮城県〉古川市、角田市、大河原町。〈福島県〉福島県、会津若松市。〈千葉県〉船橋市、浦安市。〈東京都〉八王子市、東久留米市、狛江市、立川市、小金井市、清瀬市、西東京市、稲城市、町田市、東村山市、小平市。〈神奈川県〉座間市、厚木市、逗子市、茅ヶ崎市、大和市、川崎市、藤沢市。〈新潟県〉六日町。〈静岡県〉掛川市。〈滋賀県〉草津市、甲良町、高月町、信楽町。〈京都府〉京都府、城陽市、向日市、宇治市、京田辺市、綾部市。〈大阪府〉大阪府、枚方市、高槻市、島本町、吹田市。〈兵庫県〉神戸市。〈和歌山県〉美山村。〈広島県〉廿日市、因島市。〈香川県〉香川県。〈徳島県〉小松島市、川島町。〈高知県〉高知市、野市町。〈福岡県〉宗像市、山田市、行橋市、八女市、大牟田市、飯塚市。〈佐賀県〉浜玉町、芦刈町。〈大分県〉大分県、別府市。〈沖縄県〉名護市。
 二月七日、広範な国民連合・東京は、ブッシュ大統領と小泉首相あての要請書を送付した。あわせて同日、イラク戦争反対、有事法制反対の決議を要請する陳情書を都・区・市議会の議長あてに送付した。

 78%がイラク攻撃反対

 朝日新聞の世論調査(二月二十三、二十四日)によると、米国によるイラクへの軍事行動反対が七八%で、賛成は一七%。前回調査に比べて反対がさらに強まった。また米国が武力行使に踏み切ったとき「日本が支持すべきでない」が五二%だった。
 他の世論調査でも同様の傾向が出ている。軍事力での一国世界支配をめざす米国と、戦争協力を進める小泉政権の米国追随外交が誰の目にも明らかになっている。