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『日本の進路』地方議員版38号(2008年2月発行)
米軍再編現地レポート
2007年12月19日、キャンプ座間に第1軍団(前方)司令部(以後「新司令部」)が発足した。当日は、新司令部発足に対する多くの市民の抗議の声が響き渡る中での発足式となった。
昨年8月17日、横浜防衛施設庁長官が相模原市を訪れ、市長と議長に対し20日前後に新司令部移行チームが発足するとの説明があった。その後、8月31日に米軍が新司令部移行チーム発足を発表。9月、10月には、新司令部用の車両がキャンプ座間と相模総合補給廠に運び込まれたことが確認された。11月16日、南関東防衛局より新司令部の発足式が12月19日に開催されるとの説明があり、予定通り発足式が行なわれた。新司令部の人員配置等については、発足時は約30名、2008年9月末には約90名になるということだ。また、新司令部の発足に伴う支援施設として相模総合補給廠に建設される戦闘指揮訓練センターは、米本国以外では日本に初めて作られると聞く。基地の恒久化につながる、このような新しい施設は本来作るべきではない。
さらに、2006年5月に公表された「再編実施のための日米ロードマップ」では、2012年までに陸上自衛隊中央即応集団司令部がキャンプ座間に移転されることとなっている。今回の新司令部の発足をきっかけに、次々と基地の強化、日米の軍事一体化が進められることが懸念される。
相模原市としては、故小川前市長のもと、米軍再編計画による基地の強化・恒久化に対し、市民集会、横断幕、抗議はがき、ビデオ作成など全国からも注目されるほどの反対行動を進めてきた。ここにきて、市内に3つの基地を抱える相模原は窮地に立たされている。10月31日、国は、再編関連特定周辺市町村として相模原市を指定、再編交付金の交付対象となり、市は再編計画容認と見なされている。補給廠の無償返還はいまだ受け入れられず、キャンプ座間への新司令部の発足、中央即応集団司令部の移転、新施設や車両の増設など、基地負担の軽減どころか相模原市の場合はあまりにもその負担は大きい。再編交付金は再編計画を受け入れる自治体に対してのみ、その負担に応じて交付される。この自治体をだまらせるためのアメ玉を受け取ることの意味は大きい。
今だまってしまっていいのだろうか。それこそ「だまっていたら100年先も基地のまち」になってしまう。あまりにも姑息な国のやり方に怒りを覚えると共に、これからも、粘り強く基地強化反対の声をひろげ、基地のない平和なまちづくりに取り組んでいきたい。