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自主・平和・民主のための広範な国民連合
『日本の進路』地方議員版35号(2007年5月発行)

米軍再編反対!現地レポート 三沢
米軍の再編に伴う交付金に、「お手!」


青森県三沢市議会議員 山田清彦 氏


 日本で唯一の射爆撃場を有し、本土で最大の「象の檻」というレーダー基地を持ち、イラクの戦争にまで出かけて一番槍を果たしたF16(戦術核搭載可能)戦闘機が日常的に訓練をする米軍三沢基地は、三沢市民にとって飛行機騒音の発生源としての迷惑施設あると同時に、その見返りとしての基地関連交付金の贈り主と見られるときがある。元を辿れば国民の税金の上前をはねているだけだが、交付金の発生源である「米軍サマ御一行」の訪問に対しては、市長以下幹部職員が仕事を休んでもお出迎え、お見送りを欠かさないのが三沢市の感謝の表し方なのだという。
 市長は常々、「これまでも騒音に苦しんでいるし、市内上空でのデモフライト、夜間の離発着訓練や深夜と早朝からの訓練には、ことあるごとに反対を表明しているので、今後飛行機騒音が増大するようなことと拡大・強化はないと確信している」と、私の一般質問に答えている。ところが、「沖縄の負担軽減で、訓練が強化されることに協力する度合いによって交付金の配分を決めるが、交付金の欲しい自治体は名乗りを上げなさい」と国に命じられてから態度が変わった。基地を抱える自治体が次々と名乗りを上げる中で、遂に名乗りを上げることになった。
 もっとも、私の所属する議会には基地対策特別委員会(私は所属していない)があり、こちらが容認を先に決めていたので、一応慎重に進めた体裁を保つことにはなったようだ。しかし、市長が容認する際に参考としたという関係団体からの聞き取りは、たった1日で終えたし、その報告書もずさんな代物だ。こんな経緯で、長年唱えてきた「基地の拡大強化に反対」の公約が守れないことの責任を、6月議会で追及したい。
 なお、唯一正式な形で残っていた基地対策特別委員会の議事録には、「財政逼迫の折、基地交付金がないと三沢は持たない」が最大の理由で、これを逃すのは惜しいという感じが鮮明に出ている。議事録の中で「飛行機騒音」と書かれたのを、「放射能放出」と読めば、六ヶ所村の議事録とも見まごうばかりに拝金姿勢が鮮明に打ち出されているのである。
 日本唯一の射爆撃場のある地区を天ケ森(アマガモリ)と呼ぶが、ここは射爆撃音に苦しみ、廃弾処理の爆音に長年悩まされたことから、ようやく集団移転が決まった。しかし、他の騒音地区からの集団移転地がそうであったように、残された土地の上空を飛行機が飛び交い、防衛庁の芝生が残されているだけである。つまり、天ケ森はこれまで以上に激しい射爆撃訓練地帯になることは明らかであり、その訓練機が10km離れた再処理工場に衝突する可能性が全くないとも言えない。
 「基地交付金が欲しい首長は『お手!』」と国に言われて、三沢市長は『お手』したが、それがどの程度の市民の声を反映したものだったかを、飛行機騒音が極度に増大するだろう三沢市で問い続けていきたい。