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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2005年7月号
佐賀で本山美彦氏講演会
従属国からの脱却
佐賀では六月十八日、「従属国からの脱却〜アメリカから自立する日本の生き方」と題して、本山美彦・京都大学教授の講演会を行いました。
講演会には、特定郵便局長、農業関係者、女性団体メンバー、地元企業家、労働組合員、議員、佐賀大学教員・学生など多彩な顔ぶれ約八十人が聴き入りました。昨年取り組んだ全国総会佐賀大会の成果を基礎に、また一歩、県民各層との連携を着実に前へ進めることができました。
参加者からたくさんの寄せられましたが、誌面の関係で学生の感想を紹介します。
「私は幼い頃からずっとアメリカに憧れていました。しかし、大学に入って、いろんな勉強をしていくうちに、アメリカは全てが正しいというわけではない、ということをだんだん理解していきました。それでもどこかアメリカへの憧れを捨てきれずに、アメリカは素晴らしい、日本もアメリカのようにするべきだと思っていました。今日の講演会を聴いて、この考えははっきりと間違っていることに気付かされました。この大きなテーマを学べただけでも、私にとっては大きな収穫でした」。
(広範な国民連合・佐賀事務局)
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大阪でシンポジウム
異議あり「不安定の弧」戦略
六月三日、大阪市内において、中国敵視、朝鮮への圧力強化―東アジアの戦争あおる「日米共通戦略目標」に異議を申し立てるシンポジウム「新しい日本の進路へ 関西からの発信」が開催されました。
主催は実行委員会で、浅田義信(関西日中交流懇談会副会長)、有元幹明(元ピース大阪事務局長)、加来洋八郎(南大阪平和人権連帯会議議長)、武建一(全日建連帯労組関西地区生コン支部執行委員長)、吉田伸(広範な国民連合・大阪代表世話人)、和田貞夫(元衆議院議員、政務次官)の各氏が呼びかけを行いました。
会場には、自治労、水道、全港湾、連帯労組など、地域の労働者を中心に三百名が集まり、熱心に討論に耳を傾けました。
シンポジウムでは、最初に吉元政矩・元沖縄県副知事が基調報告を行いました。吉元氏は、「いまアメリカは、石油を押さえることで台頭する中国の封じ込めをねらい、アジアで危機を煽っている。東アジアでは、共同体をめざす動きも始まったが、日本は孤立している。日本には戦後まともな戦略外交がなかった。とくに小泉政権になって、アジアとの関係は最悪だ。米軍再編では米軍と自衛隊の一体化が進められつつある。東アジア共同体の中で軍事力に頼らない、平和の枠組みをつくる必要がある」と提案を行いました。
続いて天木直人・元レバノン大使は、「イラク戦争への協力に反対し、外務省をやめて二年。この間もアジアとの関係悪化、改憲策動など、さらに悪い方向に向かっている。イラクでアメリカは無抵抗の国民へ無差別攻撃を行った。アメリカに協力した日本にアラブの人たちは不信感を抱いている。自民党もダメだが、民主党もだらしない。誤った報道で世論を誘導しているメディアにも大きな責任がある」と発言しました。
続いて前田康博・元毎日新聞東京本社ソウル支局長は、「いまの大学生は歴史問題を知らない。先日訪朝したが、共和国側は首相が訪朝した事実と決断には敬意をもっている。日本のアジア外交は四面楚歌だが、日朝関係の改善は東アジアの平和と安定に大きく寄与する。アメリカから離れ、アジアと共生する日本を次世代に渡したい」と発言しました。
会場からは、「イラク支配の困難、EUの離反、ドル体制の揺らぎなど、アメリカの衰えが目立つ。今後もこの衰退は続くのか」「現憲法下で戦争ができる国作りが進んでおり、護憲というだけでは不十分ではないか」など、活発な意見が出されました。
米国の新たな「不安定の弧」戦略と、これに追随し政治・軍事大国化・アジア敵視政策をすすめる小泉政権の暴露をめざした今回の取り組みは、今後につながる有意義なものとなりました。(国民連合・大阪事務局)
東京で吉元政矩氏講演会
米軍再編とアジアの共生
元沖縄県副知事の「吉元政矩氏講演会」が五月二十七日、東京・全水道会館で槙枝元文氏をはじめ九人の呼びかけで行われ、約百人が参加しました。
講演に先立ち、呼びかけ人を代表して、元日教組副委員長の西澤清氏が開会の挨拶を行いました。西澤氏は日本の学校教育が如何に近現代史を教えていないか、ということを自らの体験を踏まえて指摘しました。
吉元氏から「米軍再編とアジアの共生」と題する講演を受けました。
会場からも中国留学生、在日朝鮮留学生同盟など若い世代の発言、呼びかけ人でもある横田基地飛行差し止め訴訟団の福本道夫氏から、横田基地の今後についてのなどの質問があり、大変盛り上がった講演会となりました。(国民連合・東京事務局)
関連記事・講演要旨
原子力空母母港化反対
全国連絡会・神奈川実行委総会
六月十一日、神奈川県横須賀市のヴェルクよこすかで約二百人が参加して「原子力空母横須賀母港化を許さない全国連絡会」の第二回総会が開かれた。全国連絡会は、原子力空母の配備に反対するため昨年、平和フォーラムや全国基地問題ネットワーク、神奈川平和運動センターや市民団体が中心になって結成された。
主催者あいさつで全国連絡会の呉東正彦共同代表は、三十一万人分の母港化反対の署名運動について「日米政府は原子力空母の受け入れで動いていたが、三十一万人の署名が横須賀市長を動かして反対を表明させ、米国にも地元自治体の反対として伝わった。運動によって大きく流れが変わっている。さらに力を合わせて原子力空母を阻止しよう」と訴えた。
二〇〇五年度の運動方針として、1横須賀新市長への要請行動、2外務省への要請行動、3訪米団を派遣し米国議会や運動団体への要請行動、4神奈川県下市町村議会での母港化反対の意見書採択などが決定された。
総会終了後、元沖縄県副知事の吉元政矩さんを講師に、「米軍のトランスフォーメーションと平和運動の任務」という講演会が行われた。
また全国連絡会の総会に先立ち、「原子力空母の横須賀母港化を止めよう神奈川実行委員会」も第二回総会が開催された。
普天間閉鎖・辺野古移設撤回を
東京で二百人が集会
六月二十三日、東京・南大塚ホールで「六・二三沖縄慰霊の日に 普天間閉鎖と辺野古新基地撤回を求める集会」が開催され、二百人が参加した。主催は平和フォーラム、海上基地建設・ボーリング調査を許さない実行委員会などで構成する沖縄米軍基地問題連絡会。
主催者挨拶で福山真劫・平和フォーラム事務局長は「米軍再編の本質は日米軍事協力体制のさらなる強化であ。沖縄と私たちの闘いで、再編の本質を変えよう」と呼びかけた。
続いて大田昌秀・元沖縄県知事(参議院議員)が講演を行った。大田氏は沖縄が日米政府に差別されてきた経過と、それに対して沖縄の人々は島ぐるみの闘いで権利を勝ち取ってきたと語った。また軍事力では国民は守れないと指摘し、改憲や戦争の動きに反対する闘いを訴えた。
山城博治・沖縄平和運動センター事務局長は、普天間基地包囲行動の成功や辺野古移設反対の闘いを紹介しながら、「日米政府に頼ることなく、私たちの力で、沖縄から米軍基地をたたき出す闘いが求められている。全国の力と知恵を借りながら、闘いを進めていきたい」と訴えた。
参加者は、沖縄に連帯して、米軍基地の撤去を求める闘いを確認した。