声明・アピール一覧

主張 ■ 岸田首相は米国に何をしに行くのか

アジアの共生で持続可能な日本へ

『日本の進路』編集部

 

 岸田首相は4月に訪米する。何をしに行くのか。
 国内にやらなければならない課題は山積だ。能登半島地震から3カ月、地域主体の復旧・復興が急がれる。首都圏直下型や南海トラフなどの大地震・大津波に備えて超過密都市の住民の命と暮らしを守る対策は喫緊の課題だ。気候危機も人口減少対策も待ったなし。
 その前に自民党の裏金問題はますます疑惑が深まり、そもそも自民党は和歌山での問題などを見ると文字通り末期だ。
 最も肝心な国民の深刻な生活危機への対策はきわめて不十分。何よりも国民大多数の切実な願いに応えるべきだ。
 もちろん外交は重要だ。緊張高まる世界で、平和と発展の進路は最大の課題だ。
 必要なのは自主外交だ。いま行くべきは宗主国ヅラの米国ではない。近隣諸国、東アジアとの関係強化こそ重要だ。
 何よりも中国との関係打開である。日中関係の冷え込みに、ましてや中国脅威・台湾有事を煽る政府与党やマスコミに多くの国民は不安を抱いている。

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広範な国民連合結成30周年記念 特別資金カンパのお願い

 読者の皆さま、友人の皆さま!
 広範な国民連合は、この冬、結成30周年を迎えます。日頃のご協力に改めて感謝申し上げます。
 世界は歴史的転換期です。
 ウクライナにつづいて中東にも戦火が広がり、世界は核戦争の危険にすら直面しています。産業革命以来の経済発展は限界を露呈し、世界では貧困が絶望的なまでに広がり、気候危機など人類を滅亡に導きかねない事態です。
 戦後世界を牛耳ったアメリカの衰退は顕著で、中国を抑え込み、覇権を維持しようと策動を強めています。
 岸田政権は、アメリカに従って中国敵視で軍事大国化を進めています。これは日本全土、台湾や中国、東アジア全体を戦場にする亡国の道です。
 沖縄を先頭に多くの国民が自主的な平和外交を求めています。中国・アジアとの共生こそ平和とわが国発展の道です。
 農業者も中小零細企業も、労働者・国民も、経営と生活の危機に直面しています。原発再稼働や汚染水海洋放出を進める岸田政権に反対し、平和と豊かな国民生活を実現するため、いまこそ広範な国民の連合で政治の転換をめざしましょう。そのために私たちは全国的に組織を強化するとともに事務局体制を整え奮闘する決意です。
 結成30周年記念の特別資金カンパへのご協力を切にお願いいたします。

 2023年冬
自主・平和・民主のための広範な国民連合


臨時国会は重要課題に応えるか?

沖縄の、福島の、国民の声を聞け!
11・23沖縄県民大集会の成功へ!全国で声を上げよう!

『日本の進路』編集部

 

 臨時国会が始まっている。経済対策補正予算案が中心といわれるが、残念ながら深刻な状況にある国民の声は届いていない。
 「身ぐるみひとつで牛も馬も畑も家も墓も海も捨てて島から追い出されることを絶対に認めない」、住民はこう吐露した。「有事」に全島民を1日で島外避難させるという与那国町での説明会(10月9日)でのことだ。与那国島は台湾から110㎞。

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米日韓首脳会談、「3国同盟」は破滅の道

日中韓・東アジア協力で平和繁栄へ

『日本の進路』編集部

 

 岸田文雄首相、バイデン大統領、尹(ユン)錫(ソン)悦(ニョル)大統領による日米韓3国首脳会談が、米ワシントン近郊の大統領山荘キャンプデービッドで開かれ、安全保障協力強化で合意したという。日米の個別会談では、極超音速兵器に対処する新型迎撃ミサイルの共同開発も確認した。軍事的な3国同盟関係を事実上確認したといってよい。

 衰退著しく内外に困難を抱えるアメリカが日本や韓国の協力を必要としたことは間違いない。時代錯誤の大国化願望の岸田首相は、麻生太郎自民党副総裁に言わせたように「戦う覚悟」を示した。

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台湾有事を煽り、「闘う覚悟」を求める麻生太郎発言への抗議文

 

自主・平和・民主のための広範な国民連合 事務局

 

 麻生太郎自民党副総裁は過日、台湾を訪問し、中国を念頭に「台湾海峡の平和と安定には強い抑止力を機能させる必要がある」、そのために「日本とアメリカ、台湾には『戦う覚悟』」が求められるなどと主張しました。「内閣と打ち合わせの上だ」と同行の自民党政調副会長が断言しています。公明党の北側一雄副代表も発言に理解を示したと報道されています。

 驚くべき発言で、中国内政への乱暴な干渉、戦争挑発に他なりません。

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日中平和友好条約45周年 歴史の反省を忘れない

この道を堅持し緊張緩和・平和と発展へ

『日本の進路』編集部

 

 沖縄県は6月23日「慰霊の日」を迎え、8月15日には日本敗戦から78年を迎える。一方、8月12日は日中平和友好条約45周年の記念すべき日だ。
 岸田政権は通常国会で軍事費増を担保する特別措置法を成立させた。中国を事実上の「敵国」扱いし、歴代自民党政権が曲がりなりにも堅持してきた「専守防衛」の原則を投げ捨て、軍事大国への道を公然と進み始めた。
 こうした岸田政権に反対し、平和国家として近隣諸国地域との対話と交流強化をめざす動きも進んだ。とくに沖縄県の㆒連の動きは象徴的で、県の「地域外交」が始動し、間もなく玉城デニー知事も訪中する。平和をめざす県民運動では若者を先頭に新しい動きも進む。
 6月24日にはシンポジウム「沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流」も成功した。
 こうした新しい流れを促進し全国に広げ、自主・平和の外交で東アジアの平和と安定、繁栄につなげる時だ。日中平和友好条約45周年をその時にしようではないか。

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ウクライナ戦争と台湾有事 ■ 誰が代理戦争をたくらむか?

「今こそウクライナ停戦を」G7首脳に訴える

学者・ジャーナリストなどが4月5日に声明発表

 ロシアのウクライナ侵攻による戦禍を止めようと、東京大学の和田春樹名誉教授、東京外国語大学の伊勢崎賢治名誉教授、青山学院大学の羽場久美子名誉教授や岩波書店の岡本厚・前社長、ジャーナリストの田原総一朗さんら学者、ジャーナリストらのグループが5日、日本を含めた先進7カ国(G7)に「今こそ停戦を」と訴える声明を発表した。また、声明は「日本に生きる市民は台湾をめぐる戦争にも参加することはなく、戦わない」ことを訴えている。

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日米首脳会談 日米同盟は「反中国軍事同盟」に深化

■日中平和友好条約45周年 自主外交でアジアの平和・共生へ

 

『日本の進路』編集長 山本 正治

 岸田首相は、国民の命と暮らしには知らんぷり、年頭から欧米を歴訪してバイデン米大統領と会談、日米同盟を「反中国軍事同盟」へと「深化」させることで合意した。

 南西諸島を中心に中国をにらんだ軍備強化が急テンポに進む。昨年のペロシ米下院議長訪台で高まった東アジアの緊張は「異次元」に移る。ウクライナに続いて、東アジアで戦争の危機が高まる。

 軍事大増税を含む耐え難い国民負担増、中国敵視はわが国経済にも大打撃となる。「抑止」とは裏腹に、戦争を引き寄せ南西諸島をはじめ日本全土が戦場と化する。「新しい戦前」だ。重大な歴史的転換だが国民には説明もなく、国会にも諮られない。

 今年は、日中平和友好条約45周年。岸田政権を打倒し、国民の命を守り、中国敵視から日中関係発展へ、アジアの平和・共生へ国の進路を転換させる闘いの年にしよう。

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「専守防衛」と「全方位・アジア重視外交」の原則を変えてはいけない

中国敵視の「安保戦略」閣議決定を撤回せよ

 

『日本の進路』編集部

 

 岸田政権は12月16日、外交・防衛政策の基本方針という「国家安全保障戦略」など安保関連3文書を閣議決定した。「敵」基地攻撃など、わが国政府の外交・防衛政策の歴史的大転換である。明らかに憲法違反で、しかも先制攻撃で国際法違反になりかねない。こうした重大な決定が国会を完全に無視して強行された。

 敵基地攻撃の「抑止力」強化で、平和を確保することはできない。アメリカの対中国包囲網、戦争政策の最前線に立たされ、不測の軍事衝突がいつでも起こり得る。際限なき軍拡競争となり、アメリカから大量の武器を購入し、国民は軍事費負担に耐えられない。新たな「戦前」を引き寄せてはならない。

 中国敵視の安保関連3文書閣議決定の撤回を強く求める。

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日中国交正常化50周年 ■ この道をさらに前へ

台湾問題で米国に追随してはならない
自主外交で東アジアの平和を

 

『日本の進路』編集部

 9月29日、日中両国は、国交正常化50周年の記念すべき日を迎えた。50年前のこの日、秋天の北京で、田中角栄首相と中国の周恩来総理、両国政府は、「国交関係を樹立すること」を決めた。これはまさに歴史的な決断であり、かつ、50年を経過して激変の今日の国際社会でも、わが国の正しい進路の指針となる英断であった。
 この道をさらに前へと進むことだけが、地域の平和を保障し、両国と世界の発展を導く。
 老大国アメリカは50年前と比しても衰退著しい。興隆する中国を抑え込み、ドルに象徴される特権を維持し、覇権国として世界に君臨し続けようと無謀な画策を強めている。ウクライナの人びとを犠牲にしてロシアと戦争させ、軍需産業・戦争会社・金融資本だけが大儲けするようなアメリカに、東アジアを蹂躙させてはならない。アメリカは「台湾独立」を煽り、「明日のウクライナ」を東アジアに画策している。日米同盟強化、「統合抑止」という日米軍事一体化は亡国の道だ。

 50年前もアメリカは、自国の都合だけで、二つの「ニクソン・ショック」を進めた。田中首相の英断は、それに対抗してわが国の真の国益を追求したことだ。
 戦争のにおいも強まる今日、50年前以上に、日本の運命は日本自身で決めなくてはならない。自主外交で、平和と繁栄の東アジア実現に進路をとるときである。

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日米首脳会談 台湾有事策動反対

沖縄を再び戦場にさせてはならない

 

自主・平和・民主のための広範な国民連合

 

 岸田首相とバイデン米大統領は5月23日の首脳会談で、「中国をめぐる諸課題への対応」を検討し、「日米同盟の抑止力・対処力を早急に強化」を確認した。

 米国は、ウクライナ戦争に軍事資源を集中し対中国に手が回らない。その分、日本が前面に立った「対中国軍事同盟」の強化であり、アジア版NATOだとも言われる。日本は、「敵基地攻撃能力」で、自衛隊発足以来の「専守防衛」原則を公然と投げ捨てる。英国BBCは国際放送で「日本は平和主義を放棄」と報道した。韓国でのサプライチェーンなど経済のみの「約束」とは大違いだ。当然にも、中国などアジア近隣諸国は、日本が軍拡競争に乗り出したと身構える。沖縄では、「再び戦場にするな」の危機感が高まっている。日本を守る「平和戦略」、アジア共生の外交重視こそ政治の責任である。「専守防衛」の原則を堅持しなくてはいけない。

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参院選で争われるべきは何か

『日本の進路』編集部

 

 参議院選挙が迫った。
 広範な国民連合はこの選挙で、「自主・平和・民主」の政治方向で一致する候補者を推薦するとともに、一人区での「野党統一」候補を応援する。
 全国の皆さんと共に、自公与党と岸田政権に鉄槌を下すため闘う。

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「平和で豊かな沖縄の実現に向けた新たな建議書」を断固支持する

「平和で豊かな沖縄の実現に向けた新たな建議書」を断固支持する

 

自主・平和・民主のための広範な国民連合

 

 沖縄県玉城デニー知事は、施政権返還(日本復帰)50年に合わせ、「平和で豊かな沖縄の実現に向けた新たな建議書」を庁議で決定した。われわれは、この新建議書を断固支持し、わが国政府が全面的に受け入れるよう強く求める。

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2022年2月22日22時22分 東アジアの不戦を

私たちは何を目指しているのか

 

東アジア不戦推進機構 代表 西原春夫

 

 

 私たちは77年前、1945年に太平洋戦争、第二次世界大戦に敗れ去った日本の、戦争の時代を直接体験したいわば最後の世代に属する者です。

 他国に巨大な損害を与え、自らも大きく傷ついたあの戦争がいかに悲惨なものであったか、いかに愚劣なものであったかを身にしみて感じている者です。戦争は理由のいかんを問わず絶対にしてはならない、そう考えて生きてきました。

 そういう私たちから見て、最近の国際情勢の中に大国同士の戦争の危険が含まれていることに大きな危惧の念を抱くようになりました。そのようなとき、「戦争はいけない」と世界に向かって声を上げるのは、戦争の何たるかを知り尽くしている私たち世代の責務ではないかとさえ考えるに至ったのです。それは2019年初夏のころでした。

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