■2022年新春メッセージ 中園 謙二

日本青年団協議会 会長 中園 謙二

 日頃より自主、平和、民主的な社会づくりをめざし奮闘する皆様の取り組みに対し、心から敬意を表し、全国の青年団を代表し、謹んで新年のお祝いを申し上げます。


 2022年は沖縄返還や日中国交正常化から50年を迎える節目の年であり、ここ数年間にわたり猛威を振るう新型コロナウイルス感染症の拡大を抑えながら、新しい日常を送るwithコロナ、afterコロナと呼ぶ時代が始まりました。これまでの運動の核はそのままにしながらも、従来とは異なる新しいやり方が求められています。私たち日本青年団協議会は、地域青年団の全国組織として、すべての青年の生活を高めることをめざし、平和への努力を希求し、貧困や社会的差別のない社会づくりに向けて取り組んでいます。青年たちは今、都会と地方の別なく、様々な生きづらさ・生きにくさに直面しています。これらを乗り越え、一人ひとりが充実した人生を豊かに送るためにも、共に手を取り合い、声を上げていかねばなりません。
 昨年は私たち日本青年団協議会結成70周年の節目でもありました。結成以来、一貫して対面にこだわり、地域にこだわって活動を続けてきましたが、昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大はこうした信念を越え、オンラインを取り入れるという新たな手法へと転換せざるを得ませんでした。その結果、新しい出会いや運動の幅を広げ、今ではオンラインとオフラインのそれぞれを利活用した活動へと変化することができました。これまで活動に参加できなかった仲間が参加できたり、リアルではなかなか会えなかった方々との縁ができたりと、組織の可能性をひろげる一助につながっています。私たちの組織は歴史が長く深いため、すぐに変えることができないと思い込みがちでしたが、実はその思い込みそのものが壁となって、自分たちの可能性を遮っていたことを痛感した2年間でもあったと感じています。今だからできること、私たちだからできることにこだわり、これからも運動に邁進する所存です。
 新しい時代の幕開けとともに様々な試練が後を絶ちません。まさに日本の針路だけでなく、世界の針路が大きく変わろうとしています。これまでの大量生産と大量消費、石炭社会を続けては、地球がもたないという声なき悲鳴が様々な災害を通じて私たちに訴えています。加えて、世界中で核兵器をなくそうと大きな一歩を踏み出しています。ありとあらゆる場所で、変化と維持の対立構造が生まれていますが、一度動き出した変化は止まらず、事態は決して後退することはないと確信しています。新時代を共に生きるからこそ、一人ひとりが自らの生き方を真剣に見つめ、自分自身の人生を充実させられる社会を実現することの大切さが、今まさに問われているのです。いつの時代も、政府や社会を動かすのは青年の情熱と行動力です。これからも日本青年団協議会は、多くの青年と連帯し、夢や希望を持って生活できる地域や社会をめざし、微力ながら取り組んでまいります。
 結びに、自主・平和・民主のための広範な国民連合様が益々発展されますことと、読者の皆様にとって本年が輝かしい一年になりますことを心より願っています。共に頑張ってまいりましょう。

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